裏磐梯の秋景をSCARLET-Xで収録しました

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    SCARLET-Xで収録した映像を4KでYouTubeにアップしました。

    https://www.youtube.com/watch?v=KgcKkZlixFY

    今回は裏磐梯です。
    裏磐梯と言えば、風景カメラマンのメッカと言われるところで、日の出から夕暮れまで、一日中被写体に欠くことはありません。
    秋ともなれば紅葉で埋め尽くされ、美しい秋の風景がいたる所に見つけられます。
    従って、早朝、日の出前でも、撮影ポイントでは日の出を待つカメラマンで三脚を置く場所を見つけるのも大変です。
    夜遅くまで酒を飲んでいる筆者は早朝に起き出すのが苦手で、ついつい出足が遅くなると、三脚を持ってウロウロということになりかねません。
    裏磐梯は11月初旬ともなると既に早朝は寒く、布団から出る勇気を瞬く間に萎えさせてしまいます。
    それでも起き出して、早朝の湖に行くと、そこには早朝しか撮影できないものがたくさんあります。
    夜明け前の神秘的な湖面、朝日に照らされる湖面の水蒸気、草原に降りた一面の霜、などなど。
    早起きは三文の徳とは、やはり風景カメラマンのためにある言葉かも知れません。



    さて、SCARLETはひんやりした空気の中で、ファンが回り出す心配はありません。
    そもそもバッテリーの消費が激しいので、そんなに長い時間回しっ放しにすることは無いのですが、やはり外気温が低いと安心です。(低すぎるのも問題がありますが。。)
    ところで、バッテリーと言えば、裏磐梯のように一日中撮影ができるところでは、計画的に使用する必要があります。
    バッテリー(REDVOLT)は1個で30分程度しか持ちませんので、下手をすると午前中で撮影が終了してしまいます。
    それどころか、早起きしていますので、10時頃には、もう4個のREDVOLT全てが空になっています。
    筆者のクルマにはサブバッテリーが積んであるので、クルマに戻って使ったバッテリーから順に充電します。
    しかし1個充電するのに2時間半かかりますので、あまり連続して撮影していると、やはりバッテリーが底をつきます。



    クルマに戻れない場合は、バッテリーを使い切ったら、その日の撮影は終了となります。
    あるいは、クルマに戻り、急いで充電を始めて、夕景の撮影を行います。
    その間は長い休憩時間になります。
    とにかく、常に充電を考える必要があります。

    当然、バッテリー消費にも気を使います。
    バッテリー1個で4時間とか6時間撮影できるソニーのカムコーダーやキヤノンの5DMK2では、フレーミングやフォーカス確認など、カメラの電源を入れっぱなしでも問題なかったのですが、SCARLETではそんなことはできません。
    電源を入れる前に、フレーミングを考え、レンズを選択し、フィルターが必要なら装着し、準備万端整えて電源を入れます。
    なお、三脚の水平は、カメラが立ち上がっている時間を有効利用して行います。
    立ち上がったら急いでフレーミングを行い、フォーカスを合わせ、収録します。
    電源ボタンを押した後で、人がフレームに入って来ると大変です。
    その人がすぐにフレームアウトするか、しばらく留まるのかを瞬時に判断し、しばらく留まるようならすぐに電源を切ります。
    フレームアウトしそうで、なかなか立ち去らない場合は、本当に厄介です。バッテリーはどんどん減ります。
    従って、電源ボタンを押す前に、収録中にフレームに入ってきそうな人がいないか、よく観察する必要があります。
    立ち上がりには約20秒かかるので、20秒先の状況を読む必要があるのです。
    人の行動を読む能力も、知らず知らずのうちに身に付いてきます。



    冗談はさておき、良いこともあります。
    それはカット数が減ることです。
    バッテリーやメディアに余裕があると、あまり良く考えずにどんどん撮ってしまい、無駄なカットが増えてしまいます。
    しかしSCARLETでは、収録する前によく考える癖がつきます。
    フィルムからビデオへの移行期、ビデオでは無駄な収録をするようになったと聞いたことがありますが、SCARLETではフィルムカメラで撮るような緊張感があるような気がします。
    そうは言っても、やはりバッテリーの持ち、あるいは消費電力の改善は、最優先の一つとして考えてもらいたいものです。

    EDIUS Pro7のREDRAWカラーグレーディングソリューション

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      以前EDIUS Pro7の4K対応について書きました(EDIUS7とPremiereProの4K対応)。
      この中でEDIUS Pro7はREDRAWの現像・カラーグレーディング機能はEDIUS Pro7自体では持っておらず、EDLでDaVinciに渡すことにより対応している、と書きました。
      現在でも、これはEDIUS Pro7のWeb Siteで謳われています。
      これに対し、Premiere Pro CCでは、Premiere Pro自体がREDRAWの現像・カラーグレーディングを持っており、編集とカラーグレーディングの作業を自由に行ったり来たりできます。
      やはり、この自由さがEDIUSにもあれば理想的です。

      そこで、先日のInterBEEでグラスバレーの担当の方に聞いたところ、思いがけない返答が帰ってきました。
      EDIUS Pro7とREDCINE-X PROとの連携ができるのです。
      EDIUSのクリップビンにあるREDRAWファイルをダブルクリックすると、REDCINE-X PROが立ち上がり、REDCINE-X PROにはEDIUSでダブルクリックしたクリップが表示されています。
      REDCINE-X PRO上で、カラーグレーディングを行い、保存すると、EDIUSのクリップビンには先ほど施されたカラーグレーディングを反映したREDRAWクリップがあるのです。
      もちろん、途中でファイルを書き出すようなことは無いので画質劣化などは無く、データのやり取りは瞬時に行われます。
      これなら、編集とカラーグレーディングを自由に行き来できますので、効率が一気に上がります。
      今までREDCINE-X PROを使っていたユーザーは、新たに別のグレーディングアプリの操作を覚える必要はありません。

      しかし、不思議なのは、この素晴らしい機能がグラスバレーのWeb Siteのどこにも書かれていないことです。
      そこで検索してみたら、TouTubeにこのような有意義なサイトがありました。
      かなり詳しく、オペレーションまで解説されています。

      http://www.youtube.com/watch?v=fus63hTUz9A

      ほとんど諦めかけていたEDIUSでのREDRAWの4K編集が、これで現実的になりました。
      それにしても、もっと宣伝すればよいのにと思ってしまいます。

      さて、かなり細かいカラーグレーディングができるREDCINE-X PROですが、マスク機能がありません。
      このため、マスクした部分のみ調整したい場合は、EDIUSに戻って、Effect機能を使います。
      Effectからマスクを選択し、設定した後、カラーコレクション機能で調整します。
      しかし、やはり、このような調整は、カラーグレーディングの一環として、REDCINE-X PRO上でやってしまいたいものです。
      REDCINE-X PROのアップグレードでマスク機能が追加されることが望まれます。

      ところで、Premiere Pro CCでは、SpeedGrage CCというカラーグレーディングアプリとの連携を強化させました。
      SpeedGradeは以前から存在していたのですが、Premiere Proとの間で、いちいちファイルを書き出す必要があり、今ひとつ使い難いものでした。

      今回のアップデートでは、SpeedGradeとPremiere Proの間で、まさに先に説明した、EDIUSとREDCINE-X PROとの連携のようなオペレーションスタイルとなったのです。
      マスク機能が無いことは、Premiere Pro CCにあるREDRAWのカラーグレーディング機能にも言えるのですが、このSpeedGradeにより、マスク機能が使えます。
      ただし、SpeedGradeはPremiere Proにバンドルされているものではなく、Creative Croudに含まれているそうですので、CCを年間使用契約する必要があるそうです。
      SpeedGradeは、高機能なカラーグレーディングアプリですので、かなり高度な設定ができます。
      ただ、Premiere Proのカラーグレーディング機能にマスク機能が付けば良い程度のユーザーには、ちょっと重いかもしれません。
      将来、Premiere Proが持つカラーグレーディング機能にマスク機能が付くことが望まれます。

      ということで、EDIUS PRO7もREDRAWを現実的なレベルで編集、カラーグレードできるようになりました。
      EDIUSユーザーでREDカメラを使いたいと考えておられるユーザーには朗報だと思います。
      ただ、幾つか懸案が残っています。
      それは、EDIUSにREDRAWファイルの再生解像度を選択できるメニューがあるのですが、設定メニューの深いところにあることです。
      再生解像度は、状況によって逐次変更したいので、すぐにアクセスできるところにメニューがあれば便利です。
      また、Premiere Proのように、再生が停止したときは、自動的にフル解像度になると、大変使いやすくなります。

      もう一つの懸案事項は、4Kでの書き出しです。
      やはりDPXでの書き出しがサポートされていないのは、不便と思われます。

      そして更にもう一つ。
      REDRAYで使われる4K軽量ファイルの書き出しが、EDIUSからできれば完璧です。
      あるいは、EDIUSのタイムラインがREDCINE-X PROのタイムラインに転送できれば、REDCINE-X PROから書き出せますので、作業手順は増えますが、ワークフローとしては現実的です。
      これらが対応されれば、EDIUS PRO7はお得意のサクサク感で、REDユーザーから絶大な支持を得られるのではないでしょうか。
      グラスバレーに期待したいと思います。
       

      Motion Mount

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        REDからMotion Mountというアクセサリーが発売されました。
        これはNABで発表されたもので、このマウントをSCARLETやEPICに装着すると、次の3つの効果があるというものです。

        ・連続可変NDフィルター
        ・グローバルシャッター
        ・ソフトシャッターフィルター

        何か、魔法のようなアクセサリーですね。
        特にこのマウントに交換するだけで、カメラがグローバルシャッター仕様になると言うのですから、大変なことです。

        ローリングシャッター現象とか、フォーカルプレーン現象という言葉を聞いたことがあると思います。
        例の、電車が菱形になってしまう現象といえば分かり易いかもしれません。
        これは、CCDでは発生しなかったのですが、CMOSで発生する現象です。
        CMOSが映像をキャプチャー(撮像)するとき、CCDのように画面上の全ての撮像素子をいっぺんに取り込まないで、上から順に取り込むことが原因です。
        そのため、一番上の撮像素子を取り込んだタイミングと、一番下の素子を取り込んだタイミングが異なっているのです。
        その結果、走る電車が菱形になります。

        CMOSのビデオカメラで撮影中、ストロボが焚かれたときも、問題が発生します。
        CCDではストロボが光ったフレームは画面全体が白くなったのですが、CMOSでは画面の一部が白くなります。
        即ち、画面の上半分と下半分で画面の明るさが異なり、境界が目立ってしまうのです。
        記者会見のようにストロボが連続して焚かれると、大変見難い画面になります。
        ソニーのサイトに説明がありましたので、引用します。
        http://www.sony.jp/products/Professional/c_c/hdv/support/info/technical_01.html



        これを解決するため、グローバルシャッター機能をCMOSに搭載します。
        シャッターと言っても、ビデオカメラの場合は、スティルのカメラのようにメカニカルなシャッターがあるわけではありません。
        CMOS自体が電子的なシャッターを持ちます。
        このグローバルシャッター機能により、CMOSは全画素同時露光されます。
        これにより、走っている電車は菱形になることはありません。

        カメラに搭載されているCMOSは、そう簡単に取り替えられるものではありませんので、従って、搭載されるCMOSによって、カメラのグレードが決まっていました。
        もちろんグローバルシャッターを持つCMOSのコストは高く、それが搭載されているカメラの価格も高いものになります。
        例えば、ソニーのシネマカメラPMW-F5は通常のCMOS搭載ですが、F55はグローバルシャッター付CMOS搭載機です。
        そして、その価格差は100万円以上あります。
        グローバルシャッターを搭載したカメラは、まだまだ庶民には手の届かない、高価なものだったわけです。

        しかし、REDのMotion Mountは、マウントを交換するだけで、グローバルシャッターカメラに生まれ変わるのです。
        価格は通常のTI CANON Mountが¥264,600に対し、Motion TI CANON Mountは¥515,550です。
        差額約25万円でグローバルシャッターが手に入ります。
        当然、今まで使っていたSCARLETやEPICはそのまま使えます。

        そしてこのマウントは、連続可変できるNDフィルターも付いています。
        今までの多くのビデオカメラは、NDフィルターが内蔵されていましたが、1/4、1/16、1/64などと段階的なものでした。
        しかし、Motion Mountに搭載されているNDフィルターは、連続可変です。
        SCARLETもEPICもNDフィルターは内蔵されていませんでしたから、レンズの前にNDフィルターを着脱する必要がありました。
        そのため、レンズのフィルター径に合ったNDフィルターを幾つも持ち歩く必要があったのです。
        しかし、Motion Mountにより、その面倒から開放されます。

        最後に、ソフトシャッターフィルターですが、これにより、動きの激しい被写体のモーションブラーや、電灯やテレビ画面のフリッカーを低減させることができます。(REDのサイトから引用)
        カメラをパンしたときのボケも軽減します。



        ということで、Motion Mountはかなり魅力的なアクセサリーといえます。
        しかし、残念ながら、現在TI Mountにしか設定されていません。
        安価になったとはいえ、新たに購入すると50万円以上の出費になります。
        Motion AL Canon Mountが発売されると良いのですが。。
         

        NEX-FS700Rの4Kオペレーション

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          ソニーのカメラの話題が続きますが、今回はNEX-FS700Rです。
          NEX-700といえば、フルHDで240fpsの高速記録ができるカメラとして、一躍有名になりました。
          240fpsで記録すると、24p再生で10倍速、即ち1/10倍速のクリアなスローモーションが得られるわけで、これはそれまで高速度カメラの代名詞だったPhantomなどに対して格段に低価格で美しいスローモーションを得られます。
          久々のソニーらしい商品で、当然、FS700は驚きと絶賛をもってマーケットに迎えられたといえます。

          このFS700ですが、高速再生とともに大きな期待を寄せられたのが、将来の4Kへのアップグレードでした。
          当時の発表では、将来外付けレコーダーにより4K記録が可能になる、とのことでした。
          そして、約束どおり、今回発表されたNEX-FS700Rによって、それが実現されました。
          なお、従来のFS700は、ファームウエアのグレードアップによって対応が可能です。(ただし、有償で3万円)

          さて、具体的な4K映像の記録ですが、これはAXS-R5という外付けレコーダーに記録します。
          AXS-R5はPMW-F5/F55にRAW記録するためのレコーダーで、これを流用しています。
          AXS-R5はF5やF55には、ケーブルレスで接続でき、カメラと一体になります。
          しかし、FS700/Rでは、インターフェースユニットHXR-IFR5が必要になり、これがAXS-R5と同じくらいの大きさですので、ドッキングするとそれなりの大きさになります。
          更にAXS-R5用のバッテリーが付きますので、これはもう、カメラと一緒に三脚に乗せるなどと言うのは無理な話ですし、そのような想定も無いようです。
          何となくKi Pro Quadのような大きさを勝手にイメージしていた者としては、ちょっとした驚きです。

          もう一つハードルが高いのは価格です。
          発表では、AXS-R5が493,500円、HXR-IFR5が210,000円です。
          更に記録メディアはAXS-R5専用メディアで512GBのものでも約18万円しますし、最低2枚は必要です。
          また、バッテリーは46,800円(これも2個以上必要でしょう)、カードリーダーが59,800円もします。
          結局、FS700/Rを4Kカメラとして使用するには、追加で約100万円が必要です。
          カメラがもう一台買えてしまいます。

          では、なぜこうなってしまうかというと、AXS-R5を使用しているからに他なりません。
          AXS-R5はPMW-F5/F55にRAW記録機能を持たせるアクセサリーです。
          PMW-F55はカメラ内蔵のSxSスロットでXAVCにより4Kを記録できますが、AXS-R5により、よりグレードの高いRAW記録ができるようになります。
          解像度も映画をメインに想定しているらしく、4096x2160のみで、3840x2160には対応していません。
          このRAWフォーマットは、まだPremiere ProやFCPで気軽に現像、編集、グレーディングできませんので、ポストプロダクションのプロセスも複雑になる上、コストも高くなります。

          たまたまAXS-R5という外部レコーダーが存在したので、これを採用したのかも知れませんが、もしXAVCやXAVC Sの外部レコーダーがあれば、多分そちらのほうがFS700/Rにはお似合いだったかもしれません。
          ただ、AXS-R5をレコーダーにすると、NEX-FS700/RをPMW-F5/F55でRAW記録する場合のサブカメラとして使うことができます。
          特に4K RAW記録時も120fpsで記録できますので、24p再生なら1/5のスローモーションが可能です。

          しかし、AVCHDでFS700/Rを使っている本来のユーザー層が、4Kへアップグレードするには、このソリューションはかなりハードルが高いと言わざるをえません。
          将来XAVCかXAVC Sで記録できるコンパクトな外部レコーダーが発売されれば、できるだけ手軽に4K記録を始めたい小規模ユーザーにはFS700/Rはぐっと身近な存在になると思われます。
          サードパーティーからのローコストなレコーダーにも期待したいと思います。


          FDR-AX1で記録した映像の編集と配信

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             ソニーの4Kカムコーダー、FDR-AX1が発表されましたが、撮影したものの編集と配信について、もう少し突っ込んで考えてみたいと思います。

            AX1はソニーが提唱する民生向け記録フォーマットであるXAVC Sで、XQDというメモリーメディアに記録されます。
            ソニーの発表では、近くVegasがXAVC Sに対応し、また、XAVC Sでカムコーダーへの書き出しも考えられているようです。
            いずれ、他のNLEメーカーも対応すると思われます。

            この場合、ワークフローは以下のようになります。
            1. AX1でXAVC Sで、XQDに記録
            2. AX1かXQDリーダーライターで、パソコンに取り込み
            3. パソコンのNLEで編集
            4. タイムラインをXQDにXAVC Sで書き出し
            5. 書き出したXQDをAX1で再生
            6. AX1をHDMIで4Kブラビアにつなぐと、ブラビアで視聴可能

            しかし、これでは、自分だけしか見ることはできません。
            他の人に見てほしい場合は、その人がAX1を持っている必要があります。
            4Kテレビを持っていても、AX1を持っていないと再生できません。
            しかもXQDは3万円くらいします。
            簡単にプレゼントする訳にもいきません。
            DVDやBD(Blu-ray Disc)のように、安価なメディアで4Kを記録して配信することが、今のところできないのです。

            例えば、4K対応のBDがあれば良いのですが、そのような話はまだ発表されていません。
            BDの普及が、特に海外で今一つで、4Kへの対応に足かせになっているのかもしれません。
            PS4が発表されましたが、4Kへの対応は明確にされていません。
            BDの規格が決まり、PS4発売時に搭載されるなら、素晴らしいことなのですが。。

            一方、ソニーは米国でFMP-X1という4Kメディアプレーヤーを売り出しました。
            このプレーヤーは、中に2TBのHDDを内蔵しており、ネットを介して映画などの4Kコンテンツをダウンロードします。
            FMP-X1は4Kブラビアと接続して、4K映像を見ることができます。
            (下図 右下の円筒形のもの)



            しかし、先に書いたような、AX1で記録した個人のコンテンツは、現在のところFMP-X1では再生できません。
            将来何らかの手段でネットを介してFMP-X1に配信できるようになるのかもしれませんが、まだそのような情報はありません。
            従って、4K BDにせよ、ネット配信にせよ、個人が編集したコンテンツやパッケージメディアで販売されるコンテンツを配信する手段は、まだ確立されていないのです。

            結局、現在積極的に考えられている4Kワークフローは映画か放送に関してのものです。
            しかし、AX1レベルのユーザーは、業務用として使うユーザーも多いでしょうから、かなり高い割合で編集までやりたいと思っているでしょう。
            このようなユーザーに対し、4Kワークフローと配信のソリューションを提供する必要が、早急に求められると思います。


            ソニーの業務用4KカムコーダーPXW-Z100

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              昨日、当ブログでソニーの民生用の4KハンディーカムコーダーFDR-AX1について書き、その中で業務用機が発表される可能性に触れましたが、あっさり翌日に発表されました。
              業務用機はPXW-Z100というモデルネームだそうです。
              連日になりますが、これについても書いてみることにします。

              例によって、簡単に仕様を見てみましょう。
              *がAX1との違いです。

              ・1/2.3"裏面照射型CMOSセンサー(総画素数約1890万画素、有効画素数約830万画素)
              ・レンズ焦点距離 30〜600mm(35mm換算:4096x2160時)* 31.5-630mm(35mm換算:3840x2160時)
              ・絞り F1.6〜F11 オート/マニュアル切り換え可能*(AX1では記述なし)
              ・ズーム 光学20倍
              ・液晶モニター 3.5型、アスペクト比 16:9、852[H]×480[V]×3[RGB](AX1では 3.5型(16:9)/約123万ドット エクストラファイン液晶 と記述)
              ・ビューファインダー 0.45型、アスペクト比 16:9、852[H]×3[RGB]×480[V]相当*(AX1では記述なし)
              ・手ぶれ補正 シフトレンズ方式、ON/OFF 可能(AX1は"光学式(アクティブレンズ方式)"と記述)
              ・記録フォーマット(4K) XAVC:4K :4096x2160 3840x2160*(AX1はXAVC S規格:MPEG4-AVC/H.264)
              ・記録画素数/フレームレート 59.94p 最大600Mbps、50p 最大500Mbps、29.97p 最大300Mbps、
              25p 最大250Mbps、23.98p 最大240Mbps
              *(AX1は、3840×2160 60P(150Mbps)/3840×2160 30P(100Mbps)/
              3840×2160 30P(60Mbps)/3840×2160 24P(100Mbps)/
              3840×2160 24P(60Mbps))
              ・記録メディア XQDメモリーカード*(AX1はNシリーズでも可)
              ・スロー×クイックモーション 1920x1080p NTSCモード 1〜60fps切り替え可能、PALモード1〜50fps切り替え可能*(AX1では記述なし)
              ・ガンマカーブ 切り替え可能*(AX1では記述なし)
              ・出力 SDI BNC×1(3G HD-SDI)* HDMI(AX1はHDMIのみ)
              ・TC IN/OUT*(AX1は記述なし)
              ・質量 約2.46kg (本体のみ), 約2.91kg(撮影時)

              ややこしくなってしまいましたが、一番大きな違いは記録フォーマットです。
              AX1が民生用と位置付けられるLong GOPのXAVC Sを採用しているのに対し、Z100は業務用フォーマットのXAVCを採用しています。
              またAX1は、3840x2160のみに対応していましたが、Z100はこれに加え、Full 4Kと言われる4096x2160をサポートしています。
              更に、HDでもAX1がAVCHDを採用予定であるのに対し、Z100はXAVCのHD記録を採用しています。
              ソニーは今まで業務用HDフォーマットはMPEG2(4:2:2/50Mbps/8bit)を採用していましたが、XAVCに切り替えたと言うことです。
              そのため、1920x1080/60P/4:2:2/10bitで223Mbpsもの記録レートになっています。

              さて、4K記録ですが、4096x2160/60Pで最大600Mbps、30Pで300Mbpsとなっています。
              ブラックマジックデザインの4KカメラではPreRes422/3840x2160/30Pで880Mbpsですので、これに比べるとかなり低いレートです。
              さすがに圧縮効率の良いXAVCでも、これはかなり強力なPCでないと再生できないでしょう。
              記録メディアも、AX1では使える廉価版のXQD Nシリーズは使えないようで、Sシリーズのみ記述されています。

              そしてもう一つの大きな違いがHFRです。
              Z100にはS&Qという機能があり、即ち、高速度撮影ができ、これによって美しいスローモーションが得られます。
              例えば、ベースレートを24Pにしておき、S&Qモードにして60fpsで記録すると、60/24=2.5倍速で記録することになり、従って1/2.5倍速のスローモーションが得られるわけです。
              しかし、残念ながら、これはHDだけの機能で、4Kモードでは対応していないようです。

              記録フォーマット以外の違いは、SDI出力やTC IN/OUTが追加されていることがあります。
              レンズは一見同じように見えますが、手ぶれ補正が異なっているようです。
              AX1はアクティブレンズ方式に対して、Z100はシフトレンズ方式です。
              両方とも光学式には変わりないのですが、アクティブレンズ方式と言うのは、最近の小型のハンディーカムで採用されている、強力手ぶれ補正です。
              しかし、なぜかZ100は普通のシフトレンズ方式です。
              確かにアクティブレンズ方式は問題点もあるのですが、ステディーカムに近い効果が期待できる大変有用な機能です。
              ON/OFF機能を付けて、アクティブレンズ方式も付けておけばよかったのに、と言う気がします。
              (仕様の書き方の違いだけで、実は付いているのかもしれませんが)

              ところで、4Kワークフローについては、まだ不透明な部分があります。
              編集自体は、各NLEメーカーはXAVCをサポートすると思われますが、4Kでの書き出しが確立されていません。
              現在、まだ4Kのパッケージメディアは想定されていませんし、4KでYouTubeにアップするだけでは業務になりません。
              従って、このカメラの具体的な使われ方は、将来の4K放送に備えて4Kで収録しておき、直近の映像はHDとして使うという使い方かもしれません。
              いずれにしても、現在NX5が使われているような、ブライダルや放送外のビデオ制作を4Kで行うというのは、まだまだ先のことでしょう。

              一方AX1の方は、NLEで4K編集後、XAVC SでAX1に書き戻すことができれば、とりあえず4Kブラビアで、編集された4K映像を観ることができます。
              将来Vegasに書き戻しの機能を付けるそうですが、これが無いと折角AX1と4Kブラビアがあっても、編集された4K映像を見られないことになります。
              Vegasに限らず、他のNLEでも早くサポートして欲しいものです。


               

              ソニーの民生用4KカムコーダーFDR-AX1

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                ソニーから4K記録のできる民生用カムコーダー「FDR-AX1」が発表されました。
                いろいろな意味で興味深いので、これについて書いてみます。

                主な機能やスペックは、いろいろなところで紹介されていますので、ここでは4K記録のみサラッと触れておきましょう。

                ・1/2.3"裏面照射型CMOSセンサー(総画素数約1890万画素、有効画素数約830万画素)
                ・レンズ焦点距離 31.5-630mm(35mm換算)
                ・F値 F1.6-3.4
                ・ズーム 光学20倍
                ・液晶モニター 3.5型(16:9)/約123万ドット エクストラファイン液晶
                ・光学式手ぶれ補正
                ・記録フォーマット(4K) XAVC S規格:MPEG4-AVC/H.264
                ・記録画素数/フレームレート 3840×2160 60P(150Mbps)/3840×2160 30P(100Mbps)/3840×2160 30P(60Mbps)/3840×2160 24P(100Mbps)/3840×2160 24P(60Mbps)
                ・記録メディア XQDメモリーカード(XAVC S記録専用)
                ・本体質量(付属バッテリー込) 約2770g

                今回は民生用に位置付けられたモデルのみ発表されました。
                ソニーは従来からハイエンドコンシューマー機と平行して、派生機種の業務用機も発売していました。
                DVの時はVX2000に対してPD150、HDVの時は、FX1に対してZ1、そしてAVCHDではAX2000に対してNX5がありました。
                XAVCで記録する業務用の派生機種も、近い将来発表されるのかもしれません。

                さて、カタチから見ますと、これは明らかにVX2000→FX1→AX2000の流れに沿ったコンセプトで、4Kでもこのカタチだ! という意思が伝わってきます。
                ブラックマジックデザインが先日発表したUS$4,000の4Kカメラは、super35mmのラージセンサー系でした。
                AX1は同じ単版ですが、1/2.3"と小さいサイズのセンサーを使用しています。
                言うまでも無く、AX1は従来の汎用ビデオカメラのマーケットをターゲットにしているのに対し、ブラックマジックデザインの4Kカメラは、制作系に的を絞っています。
                このあたり、既存マーケットを持つメーカーと、それに切り込むメーカーの戦略が見えるような気がします。

                次にセンサーを見てみましょう。
                総画素数約1890万画素、有効画素数約830万画素です。
                4Kは4,000x2,000pixですから、800万画素程度あれば足りるので、有効画素数約830万画素となっているわけですが、総画素数が1890万画素というのはどういうことでしょう。
                サイバーショット系のセンサーがこれくらいのサイズと画素数を持っていることから考えると、こちらからの流用かもしれません。
                いずれにしてもAX1で静止画は撮れないようなので、総画素数約1890万画素はちょっと無駄になっているのかもしれません。
                もっとも、AX1で静止画を求めるユーザーは少ないと思われますが。

                レンズもAX2000から流用のようですが、ワイド端はAX2000が29.5mm(35mm換算)に対して、AX1が31.5mm(同)ですので、少し望遠側にシフトしているのがわかります。
                センサーサイズは大きくなっているので、全面使用するとワイド方向にシフトするはずですが、望遠方向にシフトしているのは、有効画素数部が1/3"よりも小さくなったということでしょうか。

                さて、記録フォーマットですが、3840×2160 60P(150Mbps)での記録が可能です。
                素晴らしいですね。
                ブラックマジックデザインの4KカメラもRED SCARLET-Xも4K/60Pは実現していません。
                しかもXAVC SのLong GOP記録のおかげで、たった150Mbpsで実現しています。
                これなら、ちょっと上級のパソコンでも編集が可能でしょう。
                ただ、60Pで記録できるなら、当然ハイスピード撮影、即ち美しいスローモーションを期待しますが、これについては特長や仕様に書かれていません。
                もしできないなら、かなりガッカリですが、このカメラの位置付けが制作用ではなく、汎用であることから考えると、ハイスピード記録はあまり優先されていないのかも知れません。

                記録メディアはXQDですが、これについては、また別の機会に触れたいと思います。
                また、XAVC Sの編集はVegasで行うことができるそうですが、これについても別の機会にしたいと思います。

                ハイエンド民生用カムコーダーと言われるこのカテゴリーは、ソニーが長い間第一人者として君臨してきたマーケットですので、AX1はまさにこのマーケットに向けた4Kソリューションといえます。
                あまりにAX2000を踏襲していて、もう少し4Kカムコーダーのスペシャリティーが欲しいところですが、AX2000ユーザーは難なく乗り換えることができるでしょうし、AX1はコンシューマー4Kハンディーカムコーダーの最高峰としてスタンダードな位置付けとなるでしょう。
                そして、今までと同じように、小型で普及型のハンディーカムが将来出てくるでしょう。

                ただ、現在はAX2000までのマーケットと異なることがあります。
                それは、今やラージセンサーを持ったDSLR系のビデオカメラが存在することです。
                これから低価格(50万円以下)4Kカメラはラージセンサーを持つDSLR系が主流になるのか、今まで通りコンベンショナルなスタイルのカムコーダーが主流になるのか、あるいはどちらも主流になるのか分かりませんが、コンベンショナルなカムコーダーだけで4Kカムコーダーをカバーするのは難しいと思われます。
                NABで参考出品されたDSLRスタイルの4Kカメラが商品化されるというニュースはまだ無いようですが、こちらのアプローチを期待しているユーザーも多いのではないでしょうか。

                SCARLET-Xのオートフォーカス

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                  プロのビデオカメラマンはあまりオートフォーカスを使用されないと思いますが、あると便利なのも確かです。
                  4Kのように解像度が高くなると、フォーカスが格段にシビアになります。
                  現場ではフォーカスが合っていると思っていても、大画面で見ると、わずかにずれていたりするからです。
                  特にラージセンサーを使用した、被写界深度の浅いカメラでは、フォーカスミスの危険性が高まります。
                  映画撮影のように、スタッフも時間も余裕がある場合は、メジャーで実際の距離を測って、フォーカスを割り出すことができますが、そのような環境に無い場合、オートフォーカスは有用なサポートになります。
                  もちろん、オートフォーカスを過信すると、思ったところに合焦してなくて、痛い目に遭うこともありますので注意が必要です。

                  さて、SCARLET-Xは使いたいレンズによって、マウントを選ぶことができます。
                  というか、レンズマウントはオプションで、何かを選ばなければなりません。
                  マウントは、キヤノン、ニコン、ライカ、PLの各マウントから選べます。
                  レンズマウントはSCARLET-X本体、いわゆるBRAINと一緒にオーダーすると、装着された状態で送られてきますが、BRAINは持っていて、レンズマウントだけオーダーするような場合は、自分でマウント交換することもできます。


                  レンズマウントオプションの"DSMC Canon Mount"を装着すると、オートフォーカスを含めキヤノンEFレンズをコントロールすることができます。
                  これは当たり前のように思われますが、残念ながら、ブラックマジックデザインのシネマカメラや、本家キヤノンのC300などはEFレンズのオートフォーカスはコントロールできないのです。

                  SCARLET-XのオートフォーカスはFOCUSメニューから選択することができます。



                  メニューの中には、Modeとして、
                  ・Manual
                  ・Confirm
                  ・Single
                  ・Continuous
                  ・Touch Truck
                  ・Rack


                  更に、Enhanced A/FのON/OFF、

                  そして、Zonesとして、SpotとCenterが選べます。
                  Center(下右)はマーカーが中央固定で、少し大きめの四角、Spot(下左)は小さい四角で、こちらはフォーカスを合わせたい位置に移動することができます。
                  マーカーを移動する場合は、下向きのキーを押すと、四角の線が太くなり、移動できることを示します。



                  それでは、Modeから見ていきましょう。
                  Manualは文字通り、完全なマニュアルオペレーションになりますので、オートフォーカスは動作しません。

                  Confirmは、オートフォーカスではないのですが、マニュアルでフォーカスリングを操作するとき、合焦が近くなるとマーカーの色が赤から黄色に、そして完全に合焦すると緑に変わります。
                  なお、Confirmだけは、もしEnhanced A/Fにチェックがついていれば、Confirm Styleで選んだマーカーの形状が反映されます。
                  これにはCercle、BarとPieの3種類があります。



                  Cercleは合焦が近くなるとサークルの大きさが小さくなり、同時に四角の色が黄色になります。
                  完全に合焦するとサークルは最小になり、四角が緑になります。
                  Barは右の縦長の四角が、合焦に近づくにつれて下から塗りつぶされてゆき、棒グラフの高さが上がっていくイメージになります。
                  最後のPieは合焦に近づくにつれ、パイチャートが塗りつぶされてゆきます。
                  ここはずいぶん力が入っているように見えますが、映画撮影などで使われるフォローフォーカスシステムで詳細にフォーカシングする場合、有用と考えられます。

                  Modeに戻って、次はSingleです。
                  手軽にオートフォーカスを使う場合、多分、これが一番適当と思われますが、オートフォーカスボタンを押すと、一回だけオートフォーカス動作を行います。
                  いわゆるワンショットオートフォーカスです。
                  なお、上のオートフォーカスボタンというのは、特にそのようなボタンがあるのではなく、オートフォーカストリガーの機能を任意のボタンにアサインします。
                  SCARLETにはBRAINやSIDE HANDLE、SSD MODULEやMONITORに多くのボタンが用意されていますが、これら全てのボタンに任意の機能を割り付けることができます。
                  合焦はオートで行われ、多少ウォブリング(行ったり来たり)して合焦します。
                  合焦すると、マーカーの四角が緑になります。
                  合焦のスピードは、残念ながらそれほど速いものではありませんが、2〜3回のウォブリングで合焦します。
                  また、合焦ミスは通常の画面では、ほとんど起こりません。
                  画面が暗かったり、判断できるエッジがなかったりすると、迷った末合焦しないで終わります。

                  Continuousは、連続してオートフォーカスを実行し続けます。
                  オートフォーカスの対象が移動し、これを追いかけているときなどに便利ですが、合焦動作はその都度行われますので、即ち、ウォブリングが起こりますので、連続した画としては使えないでしょう。
                  1/3インチ程度のイメージセンサーを使ったハンディーカメラでは、オートフォーカスモードといえばこのモードになります。
                  即ち、このようなハンディーカメラでは常にオートフォーカスしていますが、フォーカシングが速いので、フォーカシング中の画も使えますが、SCARLETとEFレンズの場合はどうしてもウォブリングが発生してしまい、フォーカシング中の画を使うことは難しいでしょう。

                  Touch Truckは動く対象被写体をタッチスクリーンでなぞることにより、フォーカスを維持する、という機能のようですが、これもContinuousと同様、フォーカスを合わせるごとにウォブリングしますので、連続した画としては使えないようです。

                  最後のRackは、2ヶ所のフォーカスポイントを切り替えてオートフォーカスするモードです。
                  モニター上に四角のフォーカスカーソルがAとBの2個出てきて、任意の位置に置くことができます。
                  下矢印ボタンを押すとAとBが交互に選択され、自動的にオートフォーカスされます。
                  2人の人物が会話しており、話している方にフォーカスを持っていく、というような場合を想定しているのかもしれませんが、残念ながらこれもウォブリングが発生しますので、難しいでしょう。
                  もちろん、合焦した画だけ使うのであれば、いちいちフォーカスリングでマニュアルフォーカスする必要が無く、大変便利です。

                  最後に、フォーカスメニューにMonitorという項目とFrequencyという項目があります。
                  MonitorメニューではHDMIかSDIを選択することができ、選択した出力にフォーカスカーソルの四角が出力されます。
                  ただし、Enhanced A/Fにチェックが入っている場合は出力されません。
                  また、現在は60Hzの出力の場合に限られるようで、Frequencyメニューでは60Hzしか選べません。

                  以上、SCARLET-Xのオートフォーカス機能を見てみましたが、このようにかなり充実した機能があります。
                  冒頭にも書きましたが、ラージセンサーのカメラでは被写界深度が浅く、フォーカスにはかなり神経質になります。
                  オートフォーカスは安易に信用すべきではありませんが、SCARLETのオートフォーカスは理解して使えば、精度は十分信用できるレベルにあります。

                  また、オートフォーカス以外にも、フォーカスアシスト機能がいろいろありますので、これらについても別途ご紹介したいと思います。

                  富良野・美瑛の夏風景をSCARLET-Xで撮影しました

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                    富良野と美瑛の夏風景をSCARLET-Xで撮影しました。




                    お時間とご興味のある方は、こちらからご覧ください。

                    https://www.youtube.com/watch?v=b3u2nrKeeyQ

                    さて、北海道といえども、日中は直射日光下では結構暑いのです。
                    そのような環境下で、それでなくてもファンの音がすごいSCARLET-Xが問題なく動き続けるか、ちょっと心配だったのですが、結果的には全く問題ありませんでした。
                    直射日光は暑かったのですが、風があったので放熱効果が良かったのかもしれません。

                    SCARLET-XのファンスピードはSettingメニューからAUTOとMANUALで設定することができます。
                    あるいは、温度を設定しておき、その温度に達するとファンが回りだしたり、記録中はファン回転を抑えたりと、いろいろなモードが用意されています。
                    ちょっと意地悪な言い方をすると、そのようなモードを設けなければならないほどファンの音がウルサイということですね。。


                    AUTOにしておくと、かなり大きな音を立ててファンが回り続けますので、音声をカメラの近くで収録する場合はManualなど、他のモードにしておくのが良いでしょう。

                    ManualモードにしてMaximum Speedを決めてしまうと、カメラ内部温度が上がってしまった場合、熱暴走してカメラが壊れてしまわないか、という心配があるかもしれませんが、そうなる前にカメラが勝手にファンを全開で回すので、カメラが壊れることはありません。
                    ただ、周りの人から注目を浴びることになりますが。。

                    今回はManualにして、Maximum Record Speed、Maximum Standby Speedとも30%〜40%にしておきました。
                    さすが北海道なのでしょうか、この状態でも、一度もファンが急激に回り始めることはありませんでした。
                    もっとも、カメラの電源をもっと長く入れておくとファンが回りだしたのかも知れません。
                    なにせ、バッテリーの消費量は半端じゃありませんので、こまめにパワーオフしたのが功を奏した可能性があります。

                    最近、”DSMC FAN 2.0 UPGRADE KIT COLLECTION”なるアクセサリーも発売されているようです。(写真下 $875)



                    いずれにしても、SCARLETの上部にある放熱スリットから出てくる熱風を浴びるのは、冬場だけにしたいものです。
                    熱暴走と言えば、5DMK2や7Dも、動画撮影時は結構熱には弱かったようです。
                    当方が使っている5DMK2は、炎天下での使用でも落ちたことはありませんでしたが、7Dユーザーからは聞いたことがあります。
                    あちらは、あれだけ小さいボディにファン無しですので、逆に感心します。

                    さて、何度も書きますが、画質面では、やはりSCARLET-Xは期待以上のものがあります。
                    滑らかできめ細かな画質は、風景映像でも真価を発揮します。
                    もちろん5DMK2の動画とは比べるべくもありませんが、エリアシングノイズやモアレや部分的な解像度の低下などに気をつける必要なく撮影できます。
                    ダウンコンバートしてHDディスプレイで見ても、HD撮影したものとは解像感がまるで違います。
                    最終的にはHDになるコンテンツでも、4Kで収録する意義は十分あるでしょう。

                    スティルカメラマンが作る新しいカメラマーケット

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                      REDのコンセプトにDSMC(Digital Still Motion Camera)というのがあることは、以前書きました。
                      これは、一つのカメラで動画と静止画が撮れるようにする、という考えです。
                      以前、REDのTed Schilowitzさんが語っていましたが、RED ONEのユーザーが、撮影した動画の1枚を抜き出して写真として使っているのを見て、このコンセプトをSCARLETとEPICに導入したそうです。
                      HDではたかだか200万画素程度ですから、写真として使うのは難しいですが、4Kなら800万画素ありますから、写真として使える可能性が出てきます。
                      しかし800万画素でもスティルの世界では十分とは言えません。
                      他のメーカーが4Kカメラには4Kセンサーを使うのに対し、REDが5Kの解像度を持つセンサーをEPICやSCARLETに使ったのも、そのようなコンセプトがあったからだそうです。

                      ところで、何年も前から、カメラというハードウエアでは、スティルカメラとビデオカメラはいずれ相互乗り入れすると言われていました。
                      主に民生用ですが、その頃から、ビデオカメラに静止画撮影機能が付いたり、デジカメに動画撮影機能がついたりしだしたからです。
                      どちらのケースも、今となってはあたり前になりましたが、現在の状況を見ると、どうもスティルカメラが優勢になったように見えます。

                      プロの世界でも、静止画機能を持つ業務用ビデオカメラは少数ですが、動画機能を持つDSLRは多く使われています。
                      その先駆けとなったのが、キヤノンのEOS 5DMK2であることは言うまでもありません。
                      5DMK2の登場によって、多くのスティルカメラマンが動画を撮りだしました。
                      一例ですが、海外のブライダルビデオ業界について調べた時、欧米をはじめ、香港やシンガポールや、インドでも5DMK2でスティルとビデオを撮るカメラマンが多くいました。
                      彼らの多くは、個人でWebサイトを運営しているスティルカメラマンでした。
                      それまでの記録映像的なブライダルビデオに代わり、5DMK2でショートムービーのようなビデオを提案したのです。

                      スティルカメラマンがビデオの仕事もするようになったのは、ブライダルだけではありません。
                      REDのWebサイトには、雑誌の表紙をREDのカメラで撮った記事があります。
                      (下の写真は、REDのサイトから転載)

                      >



                      http://www.red.com/shot-on-red/photography

                      表紙のスティルだけ撮るなら、普通のDSLRで撮っても良さそうなものですが、それをSCARLETやEPICで撮っています。
                      その理由は、雑誌の記事とWebサイトの動画がリンクさてれおり、その動画も一緒に撮るからです。
                      動画を撮るときもスティル撮影の続きで、セットもスティルのものをそのまま使うので、コストが大幅に削減できるそうです。

                      このように動画と静止画が融合してきているのは間違いないでしょう。
                      ただし、スティルカメラマンが動画に進出しているケースは多いのですが、ビデオカメラマンがスティルに進出しているケースは少ないようです。
                      彼らは、当然今まで通りスティルも撮ります。
                      そうすると、カメラは、やはりDSLRのカタチをしているのが良いのでしょう。
                      そして、今後を考えると、ビデオもしっかり4Kで撮れて、価格は$4,000程度のカメラというのところにマーケットがあるように思われます。
                      被写体によっては、35mmフルサイズセンサーで4K動画を撮ることも対象になるでしょう。

                      それでは、RED以外のカメラメーカーは、この兆候についてどう考えているのでしょうか?
                      5DMK2でこの流れを生み出したキヤノンは、動画機能に軸足を持たせたCINEMA EOSシリーズを発表、発売しました。
                      これは、しかし、動画がメインで、スティルはフルHDの解像度止まりです。
                      5DMK2の流れはMK3で、ということでしょう。
                      MK3はMK2の欠点も改善され、よくできたカメラですが、4Kは撮れません。
                      そこで出てきたのが1D Cです。
                      DSLRの最高峰1DXのボディに、もちろん静止画機能はそのままに、そして4K動画記録機能を入れてきたのです。
                      これはひょっとしたら、DSMCコンセプトに、REDよりも近いカメラかもしれません。
                      が、5Dのユーザー層には、まだ高価です。

                      ソニーは4月のNABでDSLRの形をしたビデオカメラのプロトタイプを参考出品しました。
                      詳細情報はありませんでしたが、形から見ると1D Cの対抗機のように見えます。
                      α99に4K記録機能が入っているというコンセプトなら、受けたのではないかと思います。

                      ブラックマジックデザインは、$4,000の4Kカメラを発表して話題になりました。
                      しかし、残念ながら、これには静止画機能は付いていません。

                      そしてREDですが、冒頭に書いたように、DSMCというコンセプトを前面に出して、積極的にスティルとビデオの融合を考えているように見えます。
                      ただし、SCARLETにしても、使えるようにするためにはアクセサリーが必要で、全部で$15,000くらいにはなってしまい、まだまだ5Dユーザーのレンジではありません。
                      もう一つの問題点は、EPICもSCARLETも静止画機能は、DSLRには程遠い、という点です。
                      例えば1秒以上のスローシャッターで撮ることは現在できません。

                      5DMK2の置き換えを狙って(狙ってないかもしれませんが)、いろいろなカメラが5DMK2以降に発売されましたが、まだ的を射たモデルが無いように思います。
                      それとも、このようなマーケットは小さいと、メーカーは考えているのでしょうか?
                      あるいは、安価なカメラを出すと、利益率が悪くなると考えているのでしょうか?
                      海外では、DSLRをハッキングしてRAW記録できるようにしている人たちもいるようです。
                      意外に早く、”的を射たモデル”が現れるかもしれませんね。
                      ただし、既存メーカー以外から、かも。


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