ソニーの4Kハンディカム第2弾、FDR-AX100が早くも登場

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    ソニーの民生用4Kハンディカムの第2弾、FDR-AX100が早くも発表されました。
    ”早くも”と言うのは、第1弾のAX1が発売されたのが昨年11月で、それからまだ2か月程度しか経っていないからです。

    10年ほど前になりますが、HDの時は、民生機第1弾がHDR-FX1(下左)、第2弾がHDR-HC1(下右)でした。
    今回と同じようにFX1がハンディタイプ、HC1がパームタイプでした。



    HDR-FX1の発売時期は2004年10月でしたが、HC1が発表されたのは2005年5月でした。
    即ち、FX1発売からHC1発表まで、半年ほどの期間があったのです。
    そう考えると、FDR-AX100の発表は、ずいぶん早い印象です。
    ほんの1年前は、4Kはまだ映画制作用の特殊なカメラでしたが、ここに来て一気に家庭用まで下りてきた感じがします。

    もっとも、今年2014年は4Kが本格的に始動する年と位置付けられています。
    メーカーにとっては、早い段階での一般ユーザー向け商品が必要だったのかもしれません。
    AX1は民生用のハンディカムと言っても、現実的にはマニア層や業務用ユーザーがメインですので、一般ユーザーにはハードルが高いと言わざるを得ません。
    一般ユーザーが使えるサイズと簡単な操作性を持つ4Kカムコーダーが、4K普及には必須です。

    そういう意味では、CES(Consumer Electronics Show)はAX100発表の格好のタイミングでした。
    今回のCESでは、4Kはメインテーマの一つでした。
    各電気メーカーの4Kへの期待度は相当大きなものだったといえます。
    いや、メーカーだけではありません。
    前倒ししてまで今年4K放送を実現しようとしている放送局、というより政府の方針なのかもしれません。

    AX100発表の背後はこれぐらいにして、AX100の機能に戻りましょう。
    AX1のときもそうでしたが、YouTubeのデモ映像はすばらしい解像感があります。
    https://www.youtube.com/watch?v=e-adJNOcrjg

    AX100のような小さな筐体で4Kカムコーダーが実現できたということは、放熱処理ができたということ、即ち回路の集積化ができたということです。
    回路の集積化ができたということは、LSIなどの集積回路に大きな投資をしたということで、メーカーの方針が見て取れます。
    即ち、今後省電力化が進み、更に小型軽量化された4Kハンディカムが発売されるでしょう。
    いずれデジカメ系にも4K動画機能が組み込まれると予想されます。
    AX100の商品化は、4Kカメラが一部のマニアやプロだけのものではなく、一般ユーザーへも浸透させていくとのメッセージでもあるわけです。
    HDR-HC1とその後に出てきた商品群を見ると、これから出てくるであろう民生用4Kカメラが、ある程度想像されます。
    もちろん、4KがHDと同じ発展過程を辿るなら、ですが。
    これについては、改めて考えたいと思います。

    それでは、AX100のスペックを見てみましょう。
    AX1と比較すると分かりやすいかもしれません。
    (スペックは主に4K動画に関するものです)
     
    FDR-AX1 FDR-AX100
    撮像素子サイズ 1/2.3型 Exmor R CMOS 1.0型 Exmor R CMOS
    撮像素子総画素数 約1890万画素 2090万画素
    有効画素数(動画) 約830万画素 1420万画素
    静止画 No Yes
    レンズ Gレンズ ZEISS バリオ・ゾナーT*
    フィルター径 72mm 62mm
    虹彩絞り 6枚羽根 7枚羽根
    リング 3(フォーカス/ズーム
    /アイリス独立)
    1
    F値 F1.6-3.4 F2.8-4.5
    f(焦点距離:35mm換算) f=31.5mm-630mm f=29.0-348.0mm
    ズーム 光学20倍 光学12倍(全画素超解像18倍)
    VF 0.45型(16:9)
    /122.7万ドット相当
    0.39型(4:3) OLED
    /144万ドット相当

    液晶モニター

    3.5型/122.9万ドット
    エクストラファイン液晶
    3.5型/92.1万ドット
    エクストラファイン液晶
    タッチパネル No Yes
    ナイトショット No Yes
    手ブレ補正機能 光学式(アクティブレンズ方式) 光学式(アクティブレンズ方式、
    アクティブモード搭載)
    記録メディア XQD SDXC
    映像記録 XAVC S規格 XAVC S規格
    最大フレームレート 59.94P (150Mbps)
    @3840×2160
    29.97p(約60Mbps)
    @3840×2160
    記録メディアとスロット数 XQD x2 SDXC x1
    本体質量 約2440g 約790g
    消費電力 14.5W 5.6W


    それではイメージセンサーから見てみましょう。
    1インチ2090万画素というと、サイバーショットDSC-RX100のセンサーが流用されていると考えられます。
    AX1のセンサーは1/2.3インチですので、AX100のセンサーのほうがグレード的には上と言えます。
    有効画素数は、4K解像度(3840x2160)なら約800万画素あればよいので、AX1の810万画素で事足りるのですが、AX100では1420万画素あります。
    これは、1420万画素で撮って、800万画素にダウンコンバートしていると思われます。
    REDのDRAGONセンサーでも、6Kで撮って4Kにダウンコンバートしています。
    REDの場合、4Kでの画質は、6Kで撮影するほうが、4Kで撮影するよりも優れているとしています。
    もちろん、ダウンコンバートする過程の違いもありますので、これは単純に同じとはいえませんが。
    いずれにしても、AX1では有効画素数の総画素数に対する比率は44%だったのに対し、AX100では68%になっているので、”もったいない率”は改善されたといえます。
    また、AX100では静止画撮影機能が付いており、静止画撮影では2000万画素を使い切っていますので、センサーは100%有効利用されています。

    次にレンズです。
    AX100もAX1も4K撮影に耐えるレンズを使っていることには変わりありませんが、AX100が7枚羽根でAX1よりも微妙に良くなっているのはAX1ユーザーからすると、ちょっと気に入らないところでしょう。
    しかし、AX1のレンズには3つのリングがあり、それぞれフォーカス、ズーム、アイリスが独立してコントロールできますので、マニュアルコントロールに適しています。
    AX1のカメラの性格には必須の機能でしょう。
    AX100は、この点ではオートコントロールを優先させ、より民生用に適した仕様です。
    F値を見ると、AX1のほうがより明るいことが分かりますので、これもAX1のアドバンテージです。
    AX1とAX100の価格の違いは、このレンズにあるといっても良いでしょう。
    少し残念なのは、AX1の焦点距離が31.5mmと29mmのAX100よりも長いことです。
    業務にも使用されることの可能性が高いAX1では、もう少し短い焦点距離が求められると思われます。

    ズームもAX1が光学20倍に対し、AX100は光学12倍ですので、純粋な光学ズームではAX1が優れています。
    ただ、AX100には全画素超解像ズーム機能が付いており、4Kでは18倍までズームできます。
    通常のデジタルズームでは、総画素と有効画素数がほぼ同じですので、デジタルズームを使用する場合は画質が劣化します。
    これに対し、イメージセンサーの総画素が有効画素数よりも遥かに多い場合は、総画素を使用してデジタルズームを行うと画質をあまり落とすことなくデジタルズームができます。
    計算上では、AX100では、光学12倍時に全画素超解像ズームを行うと、18倍では画質劣化なくデジタルズームできることが分かります。
    全画素超解像ズームは、イメージセンサーの総画素を使いこなし、小型のレンズでもズーム倍率を稼げる良いアイデアです。

    記録系です。
    AX1が、記録メディアにXQDを使用しているのに対し、AX100ではSDXCです。
    一般ユーザーにXQDはハードルが高いので、AX100ではSDXCとしているのでしょう。
    ただし、SDXC Class10の記録保証レベルは80Mbpsです。
    そのため、XAVC Sフォーマットで記録できるフレームレートは、AX100は29.97p(60Mbps)までとなっており、AX1のように59.94pは記録できません。
    59.94p時では150Mbpsの記録レートが必要ですので、SDXCでは対応できないのです。
    記録時間は、29.97p記録時では、32GBのSDXCで1時間以上記録できる計算になります。
    カードスロットが2つあるのもAX1が業務用にも使える大きな理由で、記録を止めることなくメディア交換できます。

    最後にAX100は790gと大変軽量化されているだけでなく、消費電力もAX1の半分以下です。
    4Kカムコーダーが早くもこの域に達したのは、本当に驚きです。
    民生用4Kビデオカメラでは、現在ソニーが独走している印象がありますが、他社の今後の動向が気になるところです。

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