パナソニック初の4Kテレビ、TH-L65WT600は何が違う

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    4Kテレビが当初のメーカーの期待以上に売れている、という記事を以前書きましたが、東京五輪も追い風になり、この状況は続いているようです。
    4Kテレビは売れるのか?という議論は、最近あまり聴かなくなったようです。
    2013年8月の実績では、50インチ以上の薄型テレビで4Kテレビのシェアは7.2%だったそうです。
    大型テレビを買いに来た人で、10人に一人とまでは行きませんが、4Kテレビを選んでいると言うことです。

    このような中で、パナソニックが同社初の4Kテレビ、TH-L65WT600を発売しました。
    え、パナソニックはまだ4Kテレビを出していなかったの?と思われる方もおられるかと思います。
    ソニー、シャープ、東芝をはじめ、国内の主なメーカーが次々と新製品を発売しているのに対し、2周回遅れくらいのイメージに感じます。
    いろいろな記事が書かれていますが、パナソニックはHDMI2.0の決定を待っていたというのも理由の一つのようです。
    HDMI2.0は従来のHDMI1.4が24p(4096x2160)、あるいは30p(3840x2160)しか対応していなかったのに対し、60pに対応しています。
    来年(2014年)から始まる4K試験放送は60pですので、HDMI2.0を搭載したTH-L65WT600はこれに対応できるわけです。
    目先の商売を捨てても、将来に対応できない商品は発売しない、という「ユーザーサイドに立った素晴らしい決定」に見えます。

    そうすると、今まで販売されてきた他社の4Kテレビは60pに対応できないように聞こえますが、実はそうではありません。
    先行他社は既に4K/60pに対応するバージョンアップの案内を始めています。
    即ち、60pはパナソニックのTH-L65WT600でしかできない、というわけではありません。

    TH-L65WT600の特長は、同じ60pでも4K/60p/8bit/4:4:4に対応できる点にあります。
    4:4:4とは、輝度信号と色信号の割合で、最初の4が輝度信号、後の2つが色信号を表します。
    人間の目は、色信号は輝度信号ほど敏感でないことから、色信号を減らして伝送したり記録されたりすることが多々あります。
    例えば4:2:2というのは色信号情報を半分にしています。
    4:4:4というのは、色信号を削っていない、完全な色情報を持っていることを示します。
    TH-L65WT600が4:4:4に対応できるのは、18Gbpsまで対応できるHDMI2.0準拠のハードウエアを積んでいるからです。
    前バージョンであるHDMI1.4のハードウエア(10.2Gbps)を積んでいる従来の4Kテレビでは、60pに対応するためには、4:2:2から更に色情報を削った4K/60p/8bit/4:2:0になってしまいます。
    同じ60pでもここが異なるわけです。

    もう一つの特長は、DisplayPort1.2aを搭載していることです。
    DisplayPortとは、AV業界主導で決めたHDMIに対し、PC業界で決めた次世代デジタルインターフェースの規格です。
    DisplayPortは標準サイズとミニサイズがあり、ミニサイズはMacBook ProでおなじみのThunderboltのコネクタと同じです。
    TH-L65WT600がDisplayPortを搭載した理由は、ゲーム用途としてもTH-L65WT600を売り込みたいということのようです。
    動きの早いゲームでは60pは大きなアドバンテージです。
    これに対応するには、PCで普及すると思われるDisplayPortが適していると言うことです。

    ところで、最近急に話題になっているのが4K対応PCです。
    東芝のdynabookは4Kロゴ付ですし、2013末モデルのMacBook ProもHDMIから4K(3840x2160)出力できることを謳っています。
    これは、搭載しているHDMIから3840x2160の4K出力ができるようになったと言うものです。
    今までは1920x1080がHDMI出力の最高解像度でした。
    確かに4K出力が可能になったのですが、これは60pに対応したと言うことではなく、3840x2160/30p止まりです。
    従って、4Kでゲームをプレイしても、接続した4Kテレビ上では、動きが早いとカクカクします。

    TH-L65WT600の3つ目の特長は、この30p信号を120pに補間する「4Kフレームクリエーション」機能が付いていることです。
    これにより、30pのカクカクする映像も滑らかに表示されます。
    60pの信号をも120pに補間するというのですから、60pでも満足していないと言うことでしょうか。

    こうして見ると、TH-L65WT600は結構力の入った4Kテレビであることが分かります。
    特に4K/60p/8bit/4:4:4対応は、コンテンツ制作者に対して、オフエア(放送以外)のコンテンツの作り方も示唆しているように思われます。
    4K放送だけを考えれば4:2:0でいいのですが、今後可能性のある4Kパッケージコンテンツや、そのような制約の無いネット配信では更にクオリティの高い4:4:4コンテンツが出てくる可能性も十分考えられます。
    そういう意味でTH-L65WT600は興味深い4Kテレビといえます。

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