ソニーの民生用4KカムコーダーFDR-AX1

0


    ソニーから4K記録のできる民生用カムコーダー「FDR-AX1」が発表されました。
    いろいろな意味で興味深いので、これについて書いてみます。

    主な機能やスペックは、いろいろなところで紹介されていますので、ここでは4K記録のみサラッと触れておきましょう。

    ・1/2.3"裏面照射型CMOSセンサー(総画素数約1890万画素、有効画素数約830万画素)
    ・レンズ焦点距離 31.5-630mm(35mm換算)
    ・F値 F1.6-3.4
    ・ズーム 光学20倍
    ・液晶モニター 3.5型(16:9)/約123万ドット エクストラファイン液晶
    ・光学式手ぶれ補正
    ・記録フォーマット(4K) XAVC S規格:MPEG4-AVC/H.264
    ・記録画素数/フレームレート 3840×2160 60P(150Mbps)/3840×2160 30P(100Mbps)/3840×2160 30P(60Mbps)/3840×2160 24P(100Mbps)/3840×2160 24P(60Mbps)
    ・記録メディア XQDメモリーカード(XAVC S記録専用)
    ・本体質量(付属バッテリー込) 約2770g

    今回は民生用に位置付けられたモデルのみ発表されました。
    ソニーは従来からハイエンドコンシューマー機と平行して、派生機種の業務用機も発売していました。
    DVの時はVX2000に対してPD150、HDVの時は、FX1に対してZ1、そしてAVCHDではAX2000に対してNX5がありました。
    XAVCで記録する業務用の派生機種も、近い将来発表されるのかもしれません。

    さて、カタチから見ますと、これは明らかにVX2000→FX1→AX2000の流れに沿ったコンセプトで、4Kでもこのカタチだ! という意思が伝わってきます。
    ブラックマジックデザインが先日発表したUS$4,000の4Kカメラは、super35mmのラージセンサー系でした。
    AX1は同じ単版ですが、1/2.3"と小さいサイズのセンサーを使用しています。
    言うまでも無く、AX1は従来の汎用ビデオカメラのマーケットをターゲットにしているのに対し、ブラックマジックデザインの4Kカメラは、制作系に的を絞っています。
    このあたり、既存マーケットを持つメーカーと、それに切り込むメーカーの戦略が見えるような気がします。

    次にセンサーを見てみましょう。
    総画素数約1890万画素、有効画素数約830万画素です。
    4Kは4,000x2,000pixですから、800万画素程度あれば足りるので、有効画素数約830万画素となっているわけですが、総画素数が1890万画素というのはどういうことでしょう。
    サイバーショット系のセンサーがこれくらいのサイズと画素数を持っていることから考えると、こちらからの流用かもしれません。
    いずれにしてもAX1で静止画は撮れないようなので、総画素数約1890万画素はちょっと無駄になっているのかもしれません。
    もっとも、AX1で静止画を求めるユーザーは少ないと思われますが。

    レンズもAX2000から流用のようですが、ワイド端はAX2000が29.5mm(35mm換算)に対して、AX1が31.5mm(同)ですので、少し望遠側にシフトしているのがわかります。
    センサーサイズは大きくなっているので、全面使用するとワイド方向にシフトするはずですが、望遠方向にシフトしているのは、有効画素数部が1/3"よりも小さくなったということでしょうか。

    さて、記録フォーマットですが、3840×2160 60P(150Mbps)での記録が可能です。
    素晴らしいですね。
    ブラックマジックデザインの4KカメラもRED SCARLET-Xも4K/60Pは実現していません。
    しかもXAVC SのLong GOP記録のおかげで、たった150Mbpsで実現しています。
    これなら、ちょっと上級のパソコンでも編集が可能でしょう。
    ただ、60Pで記録できるなら、当然ハイスピード撮影、即ち美しいスローモーションを期待しますが、これについては特長や仕様に書かれていません。
    もしできないなら、かなりガッカリですが、このカメラの位置付けが制作用ではなく、汎用であることから考えると、ハイスピード記録はあまり優先されていないのかも知れません。

    記録メディアはXQDですが、これについては、また別の機会に触れたいと思います。
    また、XAVC Sの編集はVegasで行うことができるそうですが、これについても別の機会にしたいと思います。

    ハイエンド民生用カムコーダーと言われるこのカテゴリーは、ソニーが長い間第一人者として君臨してきたマーケットですので、AX1はまさにこのマーケットに向けた4Kソリューションといえます。
    あまりにAX2000を踏襲していて、もう少し4Kカムコーダーのスペシャリティーが欲しいところですが、AX2000ユーザーは難なく乗り換えることができるでしょうし、AX1はコンシューマー4Kハンディーカムコーダーの最高峰としてスタンダードな位置付けとなるでしょう。
    そして、今までと同じように、小型で普及型のハンディーカムが将来出てくるでしょう。

    ただ、現在はAX2000までのマーケットと異なることがあります。
    それは、今やラージセンサーを持ったDSLR系のビデオカメラが存在することです。
    これから低価格(50万円以下)4Kカメラはラージセンサーを持つDSLR系が主流になるのか、今まで通りコンベンショナルなスタイルのカムコーダーが主流になるのか、あるいはどちらも主流になるのか分かりませんが、コンベンショナルなカムコーダーだけで4Kカムコーダーをカバーするのは難しいと思われます。
    NABで参考出品されたDSLRスタイルの4Kカメラが商品化されるというニュースはまだ無いようですが、こちらのアプローチを期待しているユーザーも多いのではないでしょうか。

    コメント
    コメントする








       

    calendar

    S M T W T F S
        123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    252627282930 
    << November 2018 >>

    selected entries

    categories

    archives

    links




    profile

    search this site.

    others

    mobile

    qrcode

    powered

    無料ブログ作成サービス JUGEM