SCARLET-Xのオートフォーカス

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    プロのビデオカメラマンはあまりオートフォーカスを使用されないと思いますが、あると便利なのも確かです。
    4Kのように解像度が高くなると、フォーカスが格段にシビアになります。
    現場ではフォーカスが合っていると思っていても、大画面で見ると、わずかにずれていたりするからです。
    特にラージセンサーを使用した、被写界深度の浅いカメラでは、フォーカスミスの危険性が高まります。
    映画撮影のように、スタッフも時間も余裕がある場合は、メジャーで実際の距離を測って、フォーカスを割り出すことができますが、そのような環境に無い場合、オートフォーカスは有用なサポートになります。
    もちろん、オートフォーカスを過信すると、思ったところに合焦してなくて、痛い目に遭うこともありますので注意が必要です。

    さて、SCARLET-Xは使いたいレンズによって、マウントを選ぶことができます。
    というか、レンズマウントはオプションで、何かを選ばなければなりません。
    マウントは、キヤノン、ニコン、ライカ、PLの各マウントから選べます。
    レンズマウントはSCARLET-X本体、いわゆるBRAINと一緒にオーダーすると、装着された状態で送られてきますが、BRAINは持っていて、レンズマウントだけオーダーするような場合は、自分でマウント交換することもできます。


    レンズマウントオプションの"DSMC Canon Mount"を装着すると、オートフォーカスを含めキヤノンEFレンズをコントロールすることができます。
    これは当たり前のように思われますが、残念ながら、ブラックマジックデザインのシネマカメラや、本家キヤノンのC300などはEFレンズのオートフォーカスはコントロールできないのです。

    SCARLET-XのオートフォーカスはFOCUSメニューから選択することができます。



    メニューの中には、Modeとして、
    ・Manual
    ・Confirm
    ・Single
    ・Continuous
    ・Touch Truck
    ・Rack


    更に、Enhanced A/FのON/OFF、

    そして、Zonesとして、SpotとCenterが選べます。
    Center(下右)はマーカーが中央固定で、少し大きめの四角、Spot(下左)は小さい四角で、こちらはフォーカスを合わせたい位置に移動することができます。
    マーカーを移動する場合は、下向きのキーを押すと、四角の線が太くなり、移動できることを示します。



    それでは、Modeから見ていきましょう。
    Manualは文字通り、完全なマニュアルオペレーションになりますので、オートフォーカスは動作しません。

    Confirmは、オートフォーカスではないのですが、マニュアルでフォーカスリングを操作するとき、合焦が近くなるとマーカーの色が赤から黄色に、そして完全に合焦すると緑に変わります。
    なお、Confirmだけは、もしEnhanced A/Fにチェックがついていれば、Confirm Styleで選んだマーカーの形状が反映されます。
    これにはCercle、BarとPieの3種類があります。



    Cercleは合焦が近くなるとサークルの大きさが小さくなり、同時に四角の色が黄色になります。
    完全に合焦するとサークルは最小になり、四角が緑になります。
    Barは右の縦長の四角が、合焦に近づくにつれて下から塗りつぶされてゆき、棒グラフの高さが上がっていくイメージになります。
    最後のPieは合焦に近づくにつれ、パイチャートが塗りつぶされてゆきます。
    ここはずいぶん力が入っているように見えますが、映画撮影などで使われるフォローフォーカスシステムで詳細にフォーカシングする場合、有用と考えられます。

    Modeに戻って、次はSingleです。
    手軽にオートフォーカスを使う場合、多分、これが一番適当と思われますが、オートフォーカスボタンを押すと、一回だけオートフォーカス動作を行います。
    いわゆるワンショットオートフォーカスです。
    なお、上のオートフォーカスボタンというのは、特にそのようなボタンがあるのではなく、オートフォーカストリガーの機能を任意のボタンにアサインします。
    SCARLETにはBRAINやSIDE HANDLE、SSD MODULEやMONITORに多くのボタンが用意されていますが、これら全てのボタンに任意の機能を割り付けることができます。
    合焦はオートで行われ、多少ウォブリング(行ったり来たり)して合焦します。
    合焦すると、マーカーの四角が緑になります。
    合焦のスピードは、残念ながらそれほど速いものではありませんが、2〜3回のウォブリングで合焦します。
    また、合焦ミスは通常の画面では、ほとんど起こりません。
    画面が暗かったり、判断できるエッジがなかったりすると、迷った末合焦しないで終わります。

    Continuousは、連続してオートフォーカスを実行し続けます。
    オートフォーカスの対象が移動し、これを追いかけているときなどに便利ですが、合焦動作はその都度行われますので、即ち、ウォブリングが起こりますので、連続した画としては使えないでしょう。
    1/3インチ程度のイメージセンサーを使ったハンディーカメラでは、オートフォーカスモードといえばこのモードになります。
    即ち、このようなハンディーカメラでは常にオートフォーカスしていますが、フォーカシングが速いので、フォーカシング中の画も使えますが、SCARLETとEFレンズの場合はどうしてもウォブリングが発生してしまい、フォーカシング中の画を使うことは難しいでしょう。

    Touch Truckは動く対象被写体をタッチスクリーンでなぞることにより、フォーカスを維持する、という機能のようですが、これもContinuousと同様、フォーカスを合わせるごとにウォブリングしますので、連続した画としては使えないようです。

    最後のRackは、2ヶ所のフォーカスポイントを切り替えてオートフォーカスするモードです。
    モニター上に四角のフォーカスカーソルがAとBの2個出てきて、任意の位置に置くことができます。
    下矢印ボタンを押すとAとBが交互に選択され、自動的にオートフォーカスされます。
    2人の人物が会話しており、話している方にフォーカスを持っていく、というような場合を想定しているのかもしれませんが、残念ながらこれもウォブリングが発生しますので、難しいでしょう。
    もちろん、合焦した画だけ使うのであれば、いちいちフォーカスリングでマニュアルフォーカスする必要が無く、大変便利です。

    最後に、フォーカスメニューにMonitorという項目とFrequencyという項目があります。
    MonitorメニューではHDMIかSDIを選択することができ、選択した出力にフォーカスカーソルの四角が出力されます。
    ただし、Enhanced A/Fにチェックが入っている場合は出力されません。
    また、現在は60Hzの出力の場合に限られるようで、Frequencyメニューでは60Hzしか選べません。

    以上、SCARLET-Xのオートフォーカス機能を見てみましたが、このようにかなり充実した機能があります。
    冒頭にも書きましたが、ラージセンサーのカメラでは被写界深度が浅く、フォーカスにはかなり神経質になります。
    オートフォーカスは安易に信用すべきではありませんが、SCARLETのオートフォーカスは理解して使えば、精度は十分信用できるレベルにあります。

    また、オートフォーカス以外にも、フォーカスアシスト機能がいろいろありますので、これらについても別途ご紹介したいと思います。

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