4KテレビをHDアップスケーリングで観ることについて

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    7月27日の新聞によると、4Kテレビが好調だそうです。
    記事によると、ソニーの55型ブラビアは49万9800円ですが、6月1日の発売から一度も値下げをしていないにもかかわらず、画質へのこだわりが強い人を中心に継続的に売れている、とのことです。
    更に、売れ筋は50型以上とのことです。
    また、本日(8月2日)はソニーのテレビ事業が黒字化したそうです。

    テレビの低価格化はどうやら底を突き、上昇に転じているようですが、4Kテレビもその一端を担っているようです。
    家電業界に活況が戻ってくるのは、メーカーにとっても映像業界にとっても良いことですが、4Kテレビの早速の貢献はちょっとした驚きです。
    前回にも書いたように、新聞やニュースでは「だれが買うのだ?」的なコメントが目に付き、評論家はこぞって4Kテレビのビジネスには否定的でした。
    4Kテレビは、いずれ一眼レフのように上級マーケットを形成すると思っていましたが、こんなに早く好調のニュースを聞くことができたのは驚きです。

    画質へのこだわりが強い人が購入しているとのことですが、現在ネイティブの4Kのコンテンツはほぼ存在しませんので、HDコンテンツをアップスケーリングして観ることになります。
    ”画質へのこだわりが強い人”は、即ち4Kテレビは高画質HDテレビという位置づけで購入したわけです。
    将来4Kコンテンツがどの程度出てくるか分からないけれども、とりあえずHDが高画質で見られれば良い、ということでしょうか。
    早く4Kのコンテンツを普及させるべき、と考えるメーカーや制作者からしてみると、アレ?それでいいの?という感じですが、ユーザーというのはそんなものかもしれません。
    ただ、コンテンツ不足で減速してしまった3Dの教訓を思うと、やはり4Kコンテンツの充実は必要なことには間違いありません。

    さて、そのアップスケーリングですが、REDのサイトにアップスケーリングとネイティブ4Kの違いが書かれているので、ちょっと紹介しましょう。
    まあ、当然のことながらアップスケーリングはネイティブ4Kに比べると、いろいろ問題があるのだと言うことを指摘しています。
    オリジナルの記事は

    http://www.red.com/learn/red-101/upscaled-1080P-vs-4K

    にあります。

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    Upscaling uses known pixel values to estimate unknown intermediate pixels. The process works by mathematically guessing or “interpolating” values based on a weighted average of known pixels in the vicinity:

    アップスケーリングは現存する画素から、(隙間を埋めるべく)存在しない画素を予測して作り出す。この処理は現存する画素の加重平均から計算して、あるいは単に中間的な数値で行われる。
    (下図上が補間の場合、下がフル解像度の例場合)








    Although not all algorithms yield the same quality, interpolation generally improves otherwise low resolution images. However, attempting to simulate missing pixels comes at a cost; all methods incur some combination of blurring, blocking and halo artifacts:

    全てのアルゴリズムが同じ結果をもたらすわけではないが、概して補間処理によって低解像の画でも良くはなる。しかしながら、もともと無いものを作り出すと言うことは、それなりに見返りもある。例えばブレ(Blurring)やブロックノイズ(Blocking)やハレーション(Halos)のようなものが複合されて出てしまうことがある。
    (下図左から、ブロックノイズ、ブレ、ハレーション)



    Despite these disadvantages, interpolation is the only option when the original content does not have the necessary resolution.

    このように、補間で画質向上を図ることはいろいろ問題があるが、オリジナル解像度が低い場合は
    補間処理を使わざるを得ないのだ。



    The current cutting-edge for image clarity is 4K. For the first time, this makes individual pixels unperceivable at many common screen sizes and viewing distances — giving the viewer a whole new level of realism. However, since content is still catching up with these advances, manufacturers have begun to equip standard 1080P players with 4K upscaling capabilities. While this is definitely an improvement over imagery that has not been upscaled, it still does not compare to true 4K resolution. Just as with DVD players that upscaled their content to 1080P, upscaling noticeably reduces the appearance of blockiness and jagged edges, but falls short when it comes to depicting more detail:

    現在のところ、高画質化の最先端は4Kだ。(略) しかし、ほとんど4Kのコンテンツが無い状況下、メーカーは1080Pプレーヤーに4Kアップスケーリング機能を付け始めた。これは、何もしないよりは確かに画質改善されているが、真の4K映像からすると比べるべくも無い。(略)
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    ブレやブロックノイズやハレーションなどの記述は、アップスケーリングに対してちょっと否定的過ぎる感じはしますが、可能性として考えられるということでしょう。
    実際、現在の4Kテレビのアップスケーリングは、そんなにひどいものではありません。
    ただ、4Kネイティブに比べると劣るのは言うまでもありません。

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    Upscaling is therefore a stopgap measure in the absence of true 4K players and content. Since 4K or “UltraHD” content provides four times the image information and detail as 1080P, the difference can be dramatic — especially when viewed on large screen sizes. These viewing scenarios are becoming increasingly common as television prices continuing to drop and technology advances. When true 4K content is available, not needing upscaling is ultimately the only way to achieve the clarity, realism and immersiveness made possible by 4K.

    アップスケーリングは、ネイティブ4Kのプレーヤーやコンテンツが不在の現在においては一時しのぎのものだ。 (略) 真の4Kコンテンツが出てきたら、それによって作り出される鮮明でリアリスティックで見入ってしまうような映像によって、アップスケーリングは無用のものとなってしまうだろう。
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    結論は、アップスケーリングは一時的なつなぎのものであって、将来ネイティブの4Kコンテンツが出てきたら、それが本命なのだ、といっています。
    やはりREDもそう思いたいであろうことは良く理解できますし、ネイティブの4Kコンテンツが本命なのは間違いないでしょう。
    しかし、4Kは3Dと違って、HDコンテンツでも4Kテレビで綺麗に見える、という恩恵があります。
    従って、アップスケーリングしたHDコンテンツを見ているのか、ネイティブの4Kコンテンツを見ているのか、多くの一般的な視聴者には分からないかもしれません。
    ですのでREDが言うように、アップスケーリングが一時しのぎとなるかどうかは、少し疑問が残ります。
    ひょっとしたら、かなり長期にわたってアップスケーリングされたコンテンツとネイティブ4Kコンテンツが混在するかもしれません。
    冒頭の4Kテレビを買っていく”画質へのこだわりが強い人”は、どの程度ネイティブ4Kコンテンツに期待しているのか、聞いてみたい気がします。


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