JVCの4KカメラJY-HMQ30

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    JVCから、早くも2機種目の4Kカメラ、JY-HMQ30が発表されました。
    一言でいえば、昨年発売された4KカメラGY-HMQ10の交換レンズ版と言えます。
    CESでもコンセプトが発表されていたので全くのサプライズではないのですが、実商品として発表されたわけです。


    報道発表資料と商品のホームページは以下。

    報道発表資料
    http://www3.jvckenwood.com/press/2013/jy-hmq30.html?rss=jvc-victor

    商品のホームページ
    http://www3.jvckenwood.com/dvmain/jy-hmq30/index.html

    主な特徴ですが

    ・ニコンのFマウントを採用したレンズ交換式
    ・フォーカス、アイリスはマニュアル操作
    ・アイリスリングを持たないニコンレンズもカメラのリングでコントロール可能
    ・有効画素数829万画素の1.25型CMOSセンサーを搭載
    ・4K解像度はQFHD(3,840x2160)
    ・4Kは60pまで記録可能(59.94p/50p/23.98p)
    ・HD記録時は1920×1080(59.94p/59.94i/50p/50i)
    ・4K記録はMPEG4 AVC/H.264 VBR(max144Mbps)
    ・記録メディアはSDカード(4K記録時は4枚に同時記録)
    ・3.5型 92万画素 16:9 タッチスクリーンLCD
    ・0.24型26万画素16:9 LCOSカラーEVF
    ・4K出力は4つのミニHDMI端子を使用
    ・4K映像からHD映像をタッチスクリーンにより切り出し可能
    ・「JVC4Kクリップマネージャー」で4つのMP4ファイルを1つに統合
    ・「JVC4Kクリップマネージャー」はFCP用にProRes422、Edius用にHQXファイルを出力可能

    4Kの記録方法は、先に発売されているGY-HMQ10と同じで、SDカードを4枚使うという、「え、そんなのあり!?」と他社が言ったとか言わなかったとか言われているやり方です。
    4K記録時はVBRでmax144Mbpsと書かれていますので、1枚当たり36Mbps。
    キヤノンの1DCのように目の玉が飛び出るほど高価なCFカードでなくても、そこそこのSDカードなら使用可能。
    メディアのコストを考えると、なるほどこれもありかな、と思えてきます。

    さて、HMQ30の特徴はレンズ交換ができることです。
    しかも、ありそうで無かったニコンFマウント。
    ニコンマウントといえば、RED Scarletもマウントが用意されていますが、こちらはキヤノンEFマウントやPLマウントも選べます。
    しかし、このHMQ30はニコンFマウントのみ!という、驚くほど思い切りの良い仕様です。
    ソニーのFS700のように、アダプターでいろいろなマウントに対応、という手もありますが、そんなことはどこにも書かれていません。

    ただ、イメージセンサーが1.25型というのは、かなりガッカリです。
    1.25型というのはマイクロフォーサーズよりも少し小さいくらいの大きさです。
    マイクロフォーサーズを採用した動画カメラ、例えばパナソニックのGH3やブラックマジックデザインのシネマカメラがありますが、これらはマイクロフォーサーズのレンズを対象にしています。
    しかしニコンFマウントレンズではマイクロフォーサーズはありません。
    ニコンFマウントを対象にするなら、やはりSuper35mmかAPS-Cくらいのセンサーが欲しかったところです。

    ニコンFマウントのFX(35mmフルサイズ対応)レンズを装着すると、2.34倍テレ側にシフトするとのことです。
    即ち、50mmの標準レンズでも、117mmになってしまいます。
    DX(APS-C対応)レンズでも、1.6倍シフトすることになります。
    価格的が170万円ということから考えても、やはりSuper35mmかAPS-Cレベルのセンサーが妥当だったのではないでしょうか。

    ところでこのカメラ、4Kは60pで記録できます。
    Scarletは30pまでですし、1DCは24pしかできません。
    そうすると、60p記録、24p再生させて2.5倍速記録(1/2.5スロー)ができるのか、と思いきや、HFR(High Frame Rate)機能が搭載されているとはどこにも書かれていません。
    折角60p記録を付けたのに、本当に惜しいことです。

    ではなぜ4K/60pなのでしょうか?
    RED EPICなどが4Kで60p以上の記録速度をサポートしているのはHFRのためであり、4K/60pのコンテンツを作るためではありません。
    そしてそもそも4K/60pコンテンツを編集する環境も視聴する環境も整っているとは言えません。
    よく分かりませんが、最終的にHDにダウンコンバートすることを想定して、4Kも60pで撮っておく、ということでしょうか。

    もう一つ不可解なのは、4Kは60p、50p、24pでしか記録できないことです。
    1DCのように24pが限界、と言われると(言われたわけではありませんが)諦めますが、60pや50pが記録できるのだったら30pや25pはできるはずです。
    PAL圏のユーザーは50pしか選べないし、NTSC圏の放送系ユーザーは30pも使いたいでしょう。
    更にHD記録では60p、60i、50p、50iのみ。
    これも、ちょっと割り切りすぎではないでしょうか。。

    最後に4K出力は4本のHDMIで出力するのですが、この扱いも簡単ではありません。
    編集機に入力する場合は、まず4Kクリップマネージャーなるソフト(無償でダウンロード可能)で4つのファイルをPreRes422かHQXファイルに一本化しますが、これには実時間の3倍程度の時間がかかるそうです。
    それでなくても4K映像の書き出しには更なる時間がかかりますので、やはり編集素材の変換に時間を割くのは避けたいところです。
    まあ、安価なメディアを使うために4分割しているのですから、あまり贅沢は言えませんが。

    なお、HMQ10は”GY”カテゴリー、即ち同社では業務用のカテゴリーだったのですが、なぜか今回のHMQ30は”JY"カテゴリー、即ち民生用の扱いです。
    もっとも価格は民生用ながら170万円で、しかも受注生産とのことですので、あまり大々的に売る気は伝わってきませんが。

    最後に他社カメラとの比較も含めてHMQ30の位置付けを見ると、やはりグローバルシャッター付Super35mmセンサーを持つBlackmagic Designの4Kカメラが40万円程度で発表された後では、かなり見劣りがすると言わざるを得ません。
    また、170万円という価格ならScarletの価格帯になりますが、ScarletよりもHMQ30を使いたいというユーザーは稀でしょう。
    せめてBMDの4Kカメラと同じ価格レベルなら、少しは面白かったかもしれませんが。。
    BMDやREDなどの海外勢が積極的に魅力的なカメラを出してきているのに比べ、どうも次元が違っているような気がします。
    GY-HM650のような素晴らしいカメラを作れるメーカーですので、今後に期待したいと思います。


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