4K Blu-rayの圧縮方式はHEVCのみ?

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    4K対応ブルーレイディスク(以下4KBD)の規格が決まりつつあります。
    Blu-ray Disc Association(BDA)という規格作成団体が策定していますが、これは4KBDがブルーレイディスクの拡張規格として決まっているからです。
    DVDやブルーレイの時にあったようなフォーマット戦争は、従って、今回はありません。
    というか、どちらかと言うと、各メーカーは光ディスクメディアにはあまり乗り気でないようです。

    なぜなら、ブルーレイディスクは、世界的に見て、あまり普及していないからです。
    ブルーレイが普及している国は、日本を含むほんの一部です。
    日本でさえ、いまだにDVDが主流です。

    しかし、ここに来て、やっと重い腰が上がったようです。
    「やっぱり、パッケージメディアも必要じゃない?」という議論があったかどうか分かりませんが、「デジタルブリッジ」という機能と抱き合わせで、「それじゃやりますか」となったようです。

    この「デジタルブリッジ」というのは、4KBD(従来のHD BDも)のリッピング、即ち、BDからHDDなどへの限定回数のコピーができる仕掛けです。
    CDは、スマホなどにコピーして音楽を楽しむのと同様、映像もそのようなデバイスにコピーして楽しむようになるのでは、と考えられたようです。 
    ということで、めでたく4KBDの規格策定もはじまり、来年のCESで発表の予定と報じられています。

    ただし、いずれにしても、メインの配布方法はダウンロードになる、というか、ダウンロードに持っていきたい、と配布者側やメーカーは考えていると思われます。
    コストもかからないし、何より、顧客情報が蓄積できるからです。
    従って、4KBDは、メインではなく、サブ的な配布方法の一つという位置づけなのでしょう。

    さて、4KBDのコーデック(圧縮方式)はHEVC(High Efficiency Video Coding)が最有力です。
    HEVCは、放送にも採用されることが決定しており、4Kの配布映像用コーデックとして統一するのが、いろいろな面で有利だからです。
    HEVCは従来のAVCに比べ、2倍効率が良いとされています。
    従って、同じ時間のコンテンツならファイル容量は半分になります。

    良いことずくめに見えますが、その分エンコードが大変という側面があります。
    ブルーレイの時もそうでした。
    ノンリニア編集で、完成したタイムラインを、当時新技術であったAVCで書き出そうとすると、当時のCPUの能力では結構な時間がかかったものです。
    そのため、圧縮効率は落ちるのですが、MPEG2を使うという手がありました。
    BDは新しいコーデックのAVCと、従来のMPEG2の両方をサポートしたからです。
    当初は、なぜか、書き出し時やオーサリング時のトラブルもMPEG2のほうが少なかったように思います。
    現在では、もちろんAVC書き出しはラップトップでもできるようになりましたが、最初は大変でした。

    HEVCでも、同じことが起こるのではないでしょうか。
    ただでさえ大変な4Kの書き出しが、HEVCになると、更に大変なことになります。
    一晩中書き出して、朝見ると「エラーが発生しました・・・」というメッセージが出ているときの虚脱感は、やった人でないと分かりません。

    恐らく、ハードウエアエンコーダーやHEVCエンコーダーチップが搭載されたPCカードが発売されるのでしょうが、最初は高額です。
    これでは、アマチュアや小規模クリエーターが4KBDを作成するのは、最初は結構ハードルが高いと思われます。

    しかし、もし、4KBDのコーデックにAVCもサポートする、となると、状況は大きく異なります。
    現在でも多くのクリエーターがYouTubeに4K動画をアップしていますが、これと同じ方法で4KBDが作成できるのです。
    NLEメーカーも慌ててHEVCエンコーダーを搭載する必要はありません。
    BDオーサリングソフトに、4Kモードを追加するだけで良いのです。
    いずれHEVCエンコーダーが安くなったり、CPUが追い付いたら、HEVCに移行すればよいのです。

    HEVCに比べ効率の悪いAVCで記録する場合、BDの容量と転送速度は大丈夫かという議論もあるかもしれません。
    BDの容量は、単層で25GB、転送速度は最大36Mbpsです。
    単純計算では90分程度の録画が可能です。
    しかし、記録時間がこれで足りなければ、2層式を使えばよいのです。
    また、転送速度は、YouTubeの映像が25Mbps/30p程度ですので、BDはそれ以上の余裕があります。
    60pは難しいかもしれませんが、30pまででも大きな問題はないでしょう。

    メーカーや4KBD規格策定者にとっては、それほど売れない4KBDのために、AVCまで対応するのは非効率かもしれません。
    しかし、4Kコンテンツが足りないという問題解決の一助にはなります。
    前回も書きましたが、もはや大手供給元から提供される、完全にプロデュースされた映像作品だけがコンテンツではありません。
    それはYouTubeを見れば明白です。
    AVCを4KBDに加えれば、もっと早く、多くのユーザーが4Kコンテンツを作成し、ビジネスを始めることができるでしょう。
    その結果、多くの4Kコンテンツが流通し、また、コンシューマー機器や制作機器の4K化も促進され、結局はメーカーの利益につながるのではないでしょうか。
     

    4K試験放送が始まりました

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      「6月2日から4K試験放送が始まった」というニュースが流れています。
      「いよいよ4Kの本格的なスタート」という記事も見受けられますが、今回はこのあたりを考えてみたいと思います。

      まず、試験放送ですが、これは一般の放送局が放送しているものではありません。
      次世代放送推進フォーラム(略称:NexTV-F)という一般社団法人が運営している組織が、「Channel 4K」という名前のチャンネルで放送します。
      放送時間は13〜19時の1日6時間程度と発表されており、視聴は無料です。
      番組は3840x2160/60pの4K画質で、当初はNexTV-Fに加盟している放送局が4K制作したものを放送します。
      サッカーワールドカップの4K放送も検討されているそうですが、未定のようです。

      ただ、NexTV-Fのサイトを見てみると、実際に家庭で観るには結構ハードルが高いことに気が付きます。
      http://www.nextv-f.jp/information/index.html
      まず、124/128度CSデジタル放送用アンテナが必要です。
      即ち、110度CSデジタルの受信設備を持っていても見ることはできなく、124/128度CSデジタル用アンテナが必要になります。
      更に、これを視聴するため、スカパー!プレミアムサービスに加入する必要があります。

      そして、最も悩ましいのがチューナーです。
      4K放送はHEVC(High Efficiency Video Coding)という、今までのMPEGやAVCよりも高効率の圧縮方式を使っているため、今までのハードウエア(チューナー)は使えないのです。
      しかし、対応チューナーは現在商品化されていません。
      現在、シャープが6月25日に発売を予定している「4Kレコーダー TU-UD1000」が唯一4K試験放送に対応するチューナーとなります。
      http://www.sharp.co.jp/corporate/news/140520-a.html#sy


      また、ソニーは今年秋に試験放送対応チューナーの発売を予定しています。
      http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/201405/14-0521/

      さて、問題は、いずれも「試験放送対応」としていることです。
      即ち、「本放送対応ではない」と言っているわけです。
      本放送の仕様はまだ固まっていないので試験放送とは異なる可能性があり、その場合、既に発売されているチューナーは対応できない可能性がある、ということです。
      ファームウエア対応でアップデートできるかもしれませんが、そのようなことは謳われていません。
      パナソニックなど他のメーカーでは商品化は未定のようです。

      一方で、パナソニックは試験放送を配信するCATV局向けにチューナーを開発し、既に納品しています。
      http://www.panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/2014/06/jn140602-1/jn140602-1.html
      即ち、自宅のテレビ受信がネット経由やケーブルテレビ経由であれば、アンテナを立てたり、リスクを負ってチューナーを購入するより、ネットやケーブルテレビのサービスを利用するという手も考えられます。
      ただし、この場合でもSTB(セットトップボックス)が必要で、レンタルにせよ新たな費用が発生するでしょう。

      いずれにしても、そこまでして4K試験放送を観たいというユーザーは多くないと思われます。
      そもそも、4Kでテレビ番組を観たいというユーザーさえそれほど多くないうえ、多くのテレビ局も設備投資に躊躇している状況ですので、本放送に至る今後の道のりは楽なものではないと思われます。

      一方、4Kテレビの売れ行きは悪くないようですし、ソニーの4KハンディーカムFDR-AX100やパナソニックのGH4のような一般消費者向け4kカメラが発売され、注目されています。
      今やYouTubeにも多くの4Kコンテンツがアップされています。
      このような状況を見ると、放送ばかりが4K普及の決定打ではないような気がします。
      個人コンテンツや放送以外のオフエアコンテンツが、むしろ4K普及のキーを握っているのではないでしょうか?
      しかし、まだまだオフエア4Kコンテンツ配信のインフラが整っているとは言えません。
      4Kのブルーレイディスクは、2015年1月のCESで発表される見通しですが、いかにも動きが遅いです。

      放送ももちろん重要な配信手段ですが、SDの視聴者を全てHDに持ってきたように、HDの視聴者を全て4Kに持っていくのは難しいでしょう。
      それは多くのユーザーが、テレビの番組としての画質にはHDで満足しているからです。
      しかし、個人コンテンツやオフエアのコンテンツは異なります。
      より美しく観たい、撮りたいというユーザーはむしろ積極的に4Kに移るでしょう。
      このようなユーザーに対し4Kをアピールすることが4K普及には重要と思うのですが。。

       

      MacBook Pro 15" Retina early2013のHDMIから4K出力

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        今回はMacBook Pro Retina early2013、即ち1世代前のMacBook Pro Retinaをお持ちの方にお年玉?となるかもしれない情報です。
        ただし、BootcampでWindows8での話ですので、ご了解ください。
        MacOS上では、サードパーティーのアプリやThunderbolt端子から出力する解決法があるようですが、これは試していませんので今回は触れません。

        さて、ご存知の通り、新型MacBook Pro Retina(Late2013モデル)が10月に発表、現在発売されています。
        この新型の目玉機能の一つにHDMIからの4K出力があります。
        旧モデルでも、どうにかして対応できないのか?という質問をアップルにしてみたところ、この機能は新MacBook Proで新たに搭載され、旧モデルはハードウエアが対応していないので4K出力には対応できない、というのが回答でした。
        一般のユーザーはHDMI4K出力というのは、あまり必要性に迫られる機能ではないのかもしれませんが、4K映像に携わるユーザーには是非とも欲しい機能です。
        従って、4KのYouTubeを見たり、4K編集をするためにこの機能を使うには、まだ1年も使っていないEarly2013モデルを買い替える必要性に迫られるわけです。

        しかし、early2013のMacBook Pro Retinaのスペックを見てみると、GraphicsはGTX650、HDMIはバージョンが不明ですが、恐らくVer.1.4でしょう。
        そうすると、HDMIから4Kを出力する条件は満たしていることになります。
        それならばと、ダメ元で、4Kブラビアに繋いでみました。
        しかし、案の定、セカンドモニターの最高解像度は1920x1080までしか表示されません。

        そこで、NVIDIAコントロールパネルを開き(デスクトップで右クリック)、”複数のディスプレイの設定”から”color LCD”、即ち本体のディスプレイのチェックをはずし、セカンドモニターのみ表示されるようにします。
        すると、セカンドモニターのみ表示されますが、まだ1920x1080のままです。
        ここで、NVIDIAコントロールパネルから、”解像度の変更”メニューで、”カスタマイズ”を選択し、”カスタム解像度の作成”に進み、3840x2160を作成します。
        そして、再び”解像度の変更”に戻ると、先ほど作成した3840x2160が選択肢に表示されていますので、これを選択します。
        すると、めでたく4Kブラビアの画面が3840x2160の広さになりました!
        これで、一応4KがHDMIから出力されました。



        しかし、これでは、YouTubeの4K映像は見られても、PremiereProなどでメインディスプレイにコントロール画面、セカンドモニターに映像を表示させて編集するような使い方はできません。
        できれば、メイン画面も表示させたいものです。
        ひょっとしたら、メインディスプレイの解像度を落とせば、表示されるかもしれません。
        そこで、”複数のディスプレイの設定”に戻り、”color LCD”にもチェックを入れます。
        そして”解像度の変更”で、color LCDの解像度を低いもの、例えば1280x800あたりを選ぶと、メインディスプレイにも表示されました。
        それならば、とメインディスプレイの解像度を1920x1200にアップすると、あっさり表示されてしまいました!
        もちろん、セカンドディスプレイの4Kブラビアには4K解像度が表示されたままです。
        どうして最初からこうならなかったのか不明ですが、筆者のMacBook Pro 15” Retina early2013では、このようにしてHDMIから4K映像を出力することができました。

        ネット上を探したのですが、旧Macbook ProのHDMIから4Kを出力する方法を見つけることができなかったので、試行錯誤の上たどり着いたものですから、手順と呼べるものではありませんが、MacBook Pro 15” Retina early2013でもHDMIから4Kが出せることが分かりました。
        もし、4K出力のために買い替えを考えている方がおられましたら、試してみてください。

        なお、”カスタム解像度の作成”で4096x2160を作成すると、解像度メニューに4096x2160が表示され、選択することができます。
        ただし、HDMIはVer.2.0 ではありませんので、3840x2160では30fps、4096x2160では24fpsまでです。
        もっとも、最新のMacBook Proでもこれは同じですし、4K出力を謳うDynabookやVAIOの上位機種でも同じです。
        ただ、4K30fpsまでしか記録できないSCARLETで収録したREDRAWファイルの編集なら、このスペックでなんとかなりそうです。



         

        パナソニック初の4Kテレビ、TH-L65WT600は何が違う

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          4Kテレビが当初のメーカーの期待以上に売れている、という記事を以前書きましたが、東京五輪も追い風になり、この状況は続いているようです。
          4Kテレビは売れるのか?という議論は、最近あまり聴かなくなったようです。
          2013年8月の実績では、50インチ以上の薄型テレビで4Kテレビのシェアは7.2%だったそうです。
          大型テレビを買いに来た人で、10人に一人とまでは行きませんが、4Kテレビを選んでいると言うことです。

          このような中で、パナソニックが同社初の4Kテレビ、TH-L65WT600を発売しました。
          え、パナソニックはまだ4Kテレビを出していなかったの?と思われる方もおられるかと思います。
          ソニー、シャープ、東芝をはじめ、国内の主なメーカーが次々と新製品を発売しているのに対し、2周回遅れくらいのイメージに感じます。
          いろいろな記事が書かれていますが、パナソニックはHDMI2.0の決定を待っていたというのも理由の一つのようです。
          HDMI2.0は従来のHDMI1.4が24p(4096x2160)、あるいは30p(3840x2160)しか対応していなかったのに対し、60pに対応しています。
          来年(2014年)から始まる4K試験放送は60pですので、HDMI2.0を搭載したTH-L65WT600はこれに対応できるわけです。
          目先の商売を捨てても、将来に対応できない商品は発売しない、という「ユーザーサイドに立った素晴らしい決定」に見えます。

          そうすると、今まで販売されてきた他社の4Kテレビは60pに対応できないように聞こえますが、実はそうではありません。
          先行他社は既に4K/60pに対応するバージョンアップの案内を始めています。
          即ち、60pはパナソニックのTH-L65WT600でしかできない、というわけではありません。

          TH-L65WT600の特長は、同じ60pでも4K/60p/8bit/4:4:4に対応できる点にあります。
          4:4:4とは、輝度信号と色信号の割合で、最初の4が輝度信号、後の2つが色信号を表します。
          人間の目は、色信号は輝度信号ほど敏感でないことから、色信号を減らして伝送したり記録されたりすることが多々あります。
          例えば4:2:2というのは色信号情報を半分にしています。
          4:4:4というのは、色信号を削っていない、完全な色情報を持っていることを示します。
          TH-L65WT600が4:4:4に対応できるのは、18Gbpsまで対応できるHDMI2.0準拠のハードウエアを積んでいるからです。
          前バージョンであるHDMI1.4のハードウエア(10.2Gbps)を積んでいる従来の4Kテレビでは、60pに対応するためには、4:2:2から更に色情報を削った4K/60p/8bit/4:2:0になってしまいます。
          同じ60pでもここが異なるわけです。

          もう一つの特長は、DisplayPort1.2aを搭載していることです。
          DisplayPortとは、AV業界主導で決めたHDMIに対し、PC業界で決めた次世代デジタルインターフェースの規格です。
          DisplayPortは標準サイズとミニサイズがあり、ミニサイズはMacBook ProでおなじみのThunderboltのコネクタと同じです。
          TH-L65WT600がDisplayPortを搭載した理由は、ゲーム用途としてもTH-L65WT600を売り込みたいということのようです。
          動きの早いゲームでは60pは大きなアドバンテージです。
          これに対応するには、PCで普及すると思われるDisplayPortが適していると言うことです。

          ところで、最近急に話題になっているのが4K対応PCです。
          東芝のdynabookは4Kロゴ付ですし、2013末モデルのMacBook ProもHDMIから4K(3840x2160)出力できることを謳っています。
          これは、搭載しているHDMIから3840x2160の4K出力ができるようになったと言うものです。
          今までは1920x1080がHDMI出力の最高解像度でした。
          確かに4K出力が可能になったのですが、これは60pに対応したと言うことではなく、3840x2160/30p止まりです。
          従って、4Kでゲームをプレイしても、接続した4Kテレビ上では、動きが早いとカクカクします。

          TH-L65WT600の3つ目の特長は、この30p信号を120pに補間する「4Kフレームクリエーション」機能が付いていることです。
          これにより、30pのカクカクする映像も滑らかに表示されます。
          60pの信号をも120pに補間するというのですから、60pでも満足していないと言うことでしょうか。

          こうして見ると、TH-L65WT600は結構力の入った4Kテレビであることが分かります。
          特に4K/60p/8bit/4:4:4対応は、コンテンツ制作者に対して、オフエア(放送以外)のコンテンツの作り方も示唆しているように思われます。
          4K放送だけを考えれば4:2:0でいいのですが、今後可能性のある4Kパッケージコンテンツや、そのような制約の無いネット配信では更にクオリティの高い4:4:4コンテンツが出てくる可能性も十分考えられます。
          そういう意味でTH-L65WT600は興味深い4Kテレビといえます。

          EDIUS Pro7のREDRAWカラーグレーディングソリューション

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            以前EDIUS Pro7の4K対応について書きました(EDIUS7とPremiereProの4K対応)。
            この中でEDIUS Pro7はREDRAWの現像・カラーグレーディング機能はEDIUS Pro7自体では持っておらず、EDLでDaVinciに渡すことにより対応している、と書きました。
            現在でも、これはEDIUS Pro7のWeb Siteで謳われています。
            これに対し、Premiere Pro CCでは、Premiere Pro自体がREDRAWの現像・カラーグレーディングを持っており、編集とカラーグレーディングの作業を自由に行ったり来たりできます。
            やはり、この自由さがEDIUSにもあれば理想的です。

            そこで、先日のInterBEEでグラスバレーの担当の方に聞いたところ、思いがけない返答が帰ってきました。
            EDIUS Pro7とREDCINE-X PROとの連携ができるのです。
            EDIUSのクリップビンにあるREDRAWファイルをダブルクリックすると、REDCINE-X PROが立ち上がり、REDCINE-X PROにはEDIUSでダブルクリックしたクリップが表示されています。
            REDCINE-X PRO上で、カラーグレーディングを行い、保存すると、EDIUSのクリップビンには先ほど施されたカラーグレーディングを反映したREDRAWクリップがあるのです。
            もちろん、途中でファイルを書き出すようなことは無いので画質劣化などは無く、データのやり取りは瞬時に行われます。
            これなら、編集とカラーグレーディングを自由に行き来できますので、効率が一気に上がります。
            今までREDCINE-X PROを使っていたユーザーは、新たに別のグレーディングアプリの操作を覚える必要はありません。

            しかし、不思議なのは、この素晴らしい機能がグラスバレーのWeb Siteのどこにも書かれていないことです。
            そこで検索してみたら、TouTubeにこのような有意義なサイトがありました。
            かなり詳しく、オペレーションまで解説されています。

            http://www.youtube.com/watch?v=fus63hTUz9A

            ほとんど諦めかけていたEDIUSでのREDRAWの4K編集が、これで現実的になりました。
            それにしても、もっと宣伝すればよいのにと思ってしまいます。

            さて、かなり細かいカラーグレーディングができるREDCINE-X PROですが、マスク機能がありません。
            このため、マスクした部分のみ調整したい場合は、EDIUSに戻って、Effect機能を使います。
            Effectからマスクを選択し、設定した後、カラーコレクション機能で調整します。
            しかし、やはり、このような調整は、カラーグレーディングの一環として、REDCINE-X PRO上でやってしまいたいものです。
            REDCINE-X PROのアップグレードでマスク機能が追加されることが望まれます。

            ところで、Premiere Pro CCでは、SpeedGrage CCというカラーグレーディングアプリとの連携を強化させました。
            SpeedGradeは以前から存在していたのですが、Premiere Proとの間で、いちいちファイルを書き出す必要があり、今ひとつ使い難いものでした。

            今回のアップデートでは、SpeedGradeとPremiere Proの間で、まさに先に説明した、EDIUSとREDCINE-X PROとの連携のようなオペレーションスタイルとなったのです。
            マスク機能が無いことは、Premiere Pro CCにあるREDRAWのカラーグレーディング機能にも言えるのですが、このSpeedGradeにより、マスク機能が使えます。
            ただし、SpeedGradeはPremiere Proにバンドルされているものではなく、Creative Croudに含まれているそうですので、CCを年間使用契約する必要があるそうです。
            SpeedGradeは、高機能なカラーグレーディングアプリですので、かなり高度な設定ができます。
            ただ、Premiere Proのカラーグレーディング機能にマスク機能が付けば良い程度のユーザーには、ちょっと重いかもしれません。
            将来、Premiere Proが持つカラーグレーディング機能にマスク機能が付くことが望まれます。

            ということで、EDIUS PRO7もREDRAWを現実的なレベルで編集、カラーグレードできるようになりました。
            EDIUSユーザーでREDカメラを使いたいと考えておられるユーザーには朗報だと思います。
            ただ、幾つか懸案が残っています。
            それは、EDIUSにREDRAWファイルの再生解像度を選択できるメニューがあるのですが、設定メニューの深いところにあることです。
            再生解像度は、状況によって逐次変更したいので、すぐにアクセスできるところにメニューがあれば便利です。
            また、Premiere Proのように、再生が停止したときは、自動的にフル解像度になると、大変使いやすくなります。

            もう一つの懸案事項は、4Kでの書き出しです。
            やはりDPXでの書き出しがサポートされていないのは、不便と思われます。

            そして更にもう一つ。
            REDRAYで使われる4K軽量ファイルの書き出しが、EDIUSからできれば完璧です。
            あるいは、EDIUSのタイムラインがREDCINE-X PROのタイムラインに転送できれば、REDCINE-X PROから書き出せますので、作業手順は増えますが、ワークフローとしては現実的です。
            これらが対応されれば、EDIUS PRO7はお得意のサクサク感で、REDユーザーから絶大な支持を得られるのではないでしょうか。
            グラスバレーに期待したいと思います。
             

            スティルカメラマンが作る新しいカメラマーケット

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              REDのコンセプトにDSMC(Digital Still Motion Camera)というのがあることは、以前書きました。
              これは、一つのカメラで動画と静止画が撮れるようにする、という考えです。
              以前、REDのTed Schilowitzさんが語っていましたが、RED ONEのユーザーが、撮影した動画の1枚を抜き出して写真として使っているのを見て、このコンセプトをSCARLETとEPICに導入したそうです。
              HDではたかだか200万画素程度ですから、写真として使うのは難しいですが、4Kなら800万画素ありますから、写真として使える可能性が出てきます。
              しかし800万画素でもスティルの世界では十分とは言えません。
              他のメーカーが4Kカメラには4Kセンサーを使うのに対し、REDが5Kの解像度を持つセンサーをEPICやSCARLETに使ったのも、そのようなコンセプトがあったからだそうです。

              ところで、何年も前から、カメラというハードウエアでは、スティルカメラとビデオカメラはいずれ相互乗り入れすると言われていました。
              主に民生用ですが、その頃から、ビデオカメラに静止画撮影機能が付いたり、デジカメに動画撮影機能がついたりしだしたからです。
              どちらのケースも、今となってはあたり前になりましたが、現在の状況を見ると、どうもスティルカメラが優勢になったように見えます。

              プロの世界でも、静止画機能を持つ業務用ビデオカメラは少数ですが、動画機能を持つDSLRは多く使われています。
              その先駆けとなったのが、キヤノンのEOS 5DMK2であることは言うまでもありません。
              5DMK2の登場によって、多くのスティルカメラマンが動画を撮りだしました。
              一例ですが、海外のブライダルビデオ業界について調べた時、欧米をはじめ、香港やシンガポールや、インドでも5DMK2でスティルとビデオを撮るカメラマンが多くいました。
              彼らの多くは、個人でWebサイトを運営しているスティルカメラマンでした。
              それまでの記録映像的なブライダルビデオに代わり、5DMK2でショートムービーのようなビデオを提案したのです。

              スティルカメラマンがビデオの仕事もするようになったのは、ブライダルだけではありません。
              REDのWebサイトには、雑誌の表紙をREDのカメラで撮った記事があります。
              (下の写真は、REDのサイトから転載)

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              http://www.red.com/shot-on-red/photography

              表紙のスティルだけ撮るなら、普通のDSLRで撮っても良さそうなものですが、それをSCARLETやEPICで撮っています。
              その理由は、雑誌の記事とWebサイトの動画がリンクさてれおり、その動画も一緒に撮るからです。
              動画を撮るときもスティル撮影の続きで、セットもスティルのものをそのまま使うので、コストが大幅に削減できるそうです。

              このように動画と静止画が融合してきているのは間違いないでしょう。
              ただし、スティルカメラマンが動画に進出しているケースは多いのですが、ビデオカメラマンがスティルに進出しているケースは少ないようです。
              彼らは、当然今まで通りスティルも撮ります。
              そうすると、カメラは、やはりDSLRのカタチをしているのが良いのでしょう。
              そして、今後を考えると、ビデオもしっかり4Kで撮れて、価格は$4,000程度のカメラというのところにマーケットがあるように思われます。
              被写体によっては、35mmフルサイズセンサーで4K動画を撮ることも対象になるでしょう。

              それでは、RED以外のカメラメーカーは、この兆候についてどう考えているのでしょうか?
              5DMK2でこの流れを生み出したキヤノンは、動画機能に軸足を持たせたCINEMA EOSシリーズを発表、発売しました。
              これは、しかし、動画がメインで、スティルはフルHDの解像度止まりです。
              5DMK2の流れはMK3で、ということでしょう。
              MK3はMK2の欠点も改善され、よくできたカメラですが、4Kは撮れません。
              そこで出てきたのが1D Cです。
              DSLRの最高峰1DXのボディに、もちろん静止画機能はそのままに、そして4K動画記録機能を入れてきたのです。
              これはひょっとしたら、DSMCコンセプトに、REDよりも近いカメラかもしれません。
              が、5Dのユーザー層には、まだ高価です。

              ソニーは4月のNABでDSLRの形をしたビデオカメラのプロトタイプを参考出品しました。
              詳細情報はありませんでしたが、形から見ると1D Cの対抗機のように見えます。
              α99に4K記録機能が入っているというコンセプトなら、受けたのではないかと思います。

              ブラックマジックデザインは、$4,000の4Kカメラを発表して話題になりました。
              しかし、残念ながら、これには静止画機能は付いていません。

              そしてREDですが、冒頭に書いたように、DSMCというコンセプトを前面に出して、積極的にスティルとビデオの融合を考えているように見えます。
              ただし、SCARLETにしても、使えるようにするためにはアクセサリーが必要で、全部で$15,000くらいにはなってしまい、まだまだ5Dユーザーのレンジではありません。
              もう一つの問題点は、EPICもSCARLETも静止画機能は、DSLRには程遠い、という点です。
              例えば1秒以上のスローシャッターで撮ることは現在できません。

              5DMK2の置き換えを狙って(狙ってないかもしれませんが)、いろいろなカメラが5DMK2以降に発売されましたが、まだ的を射たモデルが無いように思います。
              それとも、このようなマーケットは小さいと、メーカーは考えているのでしょうか?
              あるいは、安価なカメラを出すと、利益率が悪くなると考えているのでしょうか?
              海外では、DSLRをハッキングしてRAW記録できるようにしている人たちもいるようです。
              意外に早く、”的を射たモデル”が現れるかもしれませんね。
              ただし、既存メーカー以外から、かも。


              EDIUS7とPremiereProの4K対応

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                グラスバレーのNLE(ノンリニアエディタ)EDIUSの最新バージョン、EDIUS7が発表されました。
                今回のバージョンアップでの新機能、改善点は以下のものだそうです。

                4K編集ワークフローの向上最新フォーマットに対応 (Sony XAVC / XAVC S※、Panasonic AVC-Ultra※、CANON EOS-1D C Motion JPEG) ※カムコーダー発売後に追加されます。
                64bitシステムに最適化し、更なる編集パフォーマンスの向上
                静止画連番の高速読み込み(JPG、TGA、DPXなど)
                新開発のMPEG-2エンコーダー
                更なる最適化と分散処理により高速化したデコードエンジン
                第4世代インテル・Core・ i プロセッサーに対応
                ガウシアンブラーフィルターの搭載
                サードパーティ製I/Oハードウェアに対応 (Blackmagic Design、Matrox、AJA)

                ここでは、今回のバージョンアップで4K編集にどの程度対応できるのか、そして一足先にREDのファイルに対応しているPremierePro CS6との比較を見てみたいと思います。

                まず、対応フォーマットですが、上には Sony XAVC / XAVC S※、Panasonic AVC-Ultra※、CANON EOS-1D C Motion JPEG となっています。
                SonyのXAVC SとPanasonic AVC-Ultraには※がついており、カムコーダーが発売になったら追加とのことです。
                なお、EDIUS6.5では、REDファイルの対応は機能として謳われていましたので、REDファイルに関してはEDIUS7の新機能ではありません。
                お試し版をダウンロードして、MacBook Pro Retina上で動かしているWindows8のプラットフォームで試してみましたが、このようなラップトップPCでもシングルレイヤーではストレスなく動きました。
                さすがに2レイヤーになると厳しく、再生が間に合わなくなります。

                REDのファイルはと言いますと、もちろんオリジナルファイルのままではウンともスンとも言いません。
                しかし、システム設定メニューにある”RED"の項目内に”プレビュー時の画質設定”というメニューがあり、ここで1/4とか1/8などを選択することができます。(写真下)

                ここで1/8を選択するとストレスなく再生でき、2レイヤーでも再生することができましたが、残念ながら1/4では止まってしまいます。
                1/8の解像度でも、再生画はそれほどひどく荒れないので、編集でカットをつないでいくのは問題ありません。

                疑問なのは、この再生時の解像度選択がシステム設定メニューの深いところに置かれていることです。(下図)
                強力なPCでは再生解像度は常にオリジナルで良いのかも知れませんが、多くの一般的な編集用PCユーザーは再生時の解像度を頻繁に変更したいのではないでしょうか?
                また、タイムラインで再生時は解像度が落ちますが、静止した時もそのままで、自動的にオリジナルの解像度に戻ってくれません。
                オリジナルの解像度で確認したいときにいちいちシステム設定メニューに入らなければならないのは、現実的ではありません。

                 

                この点、PremierePro CS6は、大変使いやすく考えられています。再生解像度は、モニターウインドウのすぐ下にあり、いつでも再生解像度を変更できる上、タイムラインが停止すると即座にオリジナルの解像度になります。(写真下)
                カット編集時はそれほど解像度は必要なく、それよりもスムースに再生できることが優先され、一方グレーディング時は静止していても良いが解像度は必要ですので、この仕様の考え方は大変意義深いものです。





                また、ビンにREDのファイルをインポートする場合も、PremiereProの優位性が出てしまいます。
                PremiereProCS6ではメディアブラウザーという、エクスプローラーのようなウインドウが開き、REDのファイルが入っているフォルダを選択すると、中に入っているR3Dファイルのサムネイルが表示されます。
                従って、インポートする前にどのようなクリップか確認することができ、必要なクリップだけインポートすることができるのです。
                残念ながらEDIUS7では、WindowsのエクスプローラーからREDのフォルダを開いて、中のR3Dファイルをインポートしますが、サムネイルを見ることはできません。

                そして決定的にPremiereProCS6がEDIUS7に差を付けているのが、現像機能とグレーディング機能の存在です。
                EDIUS6.5でいち早くREDに対応したEDIUSですが、このとき注意書きに”RAW現像は行えません”という注意書きがありました。
                EDIUS7でこれがサポートされることが期待されましたが、残念ながらサポートされなかったようです。

                PremiereProCS6には、REDに対応した現像とグレーディング機能が装備されています。(下図)





                このウインドウはクリップをプロジェクトに登録して、クリップ上で右クリックし、”ソース設定”を選択すると開きます。
                RED RAWに対応しており、外部のグレーディングアプリとのやり取りに、いちいちファイルやEDLを作る必要はありません。
                編集作業の途中でグレーディングをやり直すことも、簡単にできます。

                EDIUS7の特長に”Blackmagic Design DaVinci Resolve とのスムーズな連携”という項目があります。(下図)
                DaVinciとの連携は大変有用な機能ですが、やはりファイルやEDLを一度作らなくてはならない、というのは作業性が大きく損なわれます。
                次期バージョンアップには、現像機能とグレーディング機能を是非入れて欲しいものです。





                残念ながら上記の機能ではPremiereProの後塵を拝してしまった感はありますが、EDIUS特有のサクサク感は4Kでも健在です。
                現像処理を行う必要の無いXAVCや1DCのファイルなどでは、今までどおりストレスの少ない快適な再生と編集作業ができるでしょう。
                REDのファイルを上記のように扱えるようになれば、月額払い制のみになったPremiereProCC(Creative Cloud)に躊躇しているREDユーザーには、かなりうれしい状況になります。
                現EDIUSユーザーとして、強くお願いしたいものです。

                4KテレビをHDアップスケーリングで観ることについて

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                  7月27日の新聞によると、4Kテレビが好調だそうです。
                  記事によると、ソニーの55型ブラビアは49万9800円ですが、6月1日の発売から一度も値下げをしていないにもかかわらず、画質へのこだわりが強い人を中心に継続的に売れている、とのことです。
                  更に、売れ筋は50型以上とのことです。
                  また、本日(8月2日)はソニーのテレビ事業が黒字化したそうです。

                  テレビの低価格化はどうやら底を突き、上昇に転じているようですが、4Kテレビもその一端を担っているようです。
                  家電業界に活況が戻ってくるのは、メーカーにとっても映像業界にとっても良いことですが、4Kテレビの早速の貢献はちょっとした驚きです。
                  前回にも書いたように、新聞やニュースでは「だれが買うのだ?」的なコメントが目に付き、評論家はこぞって4Kテレビのビジネスには否定的でした。
                  4Kテレビは、いずれ一眼レフのように上級マーケットを形成すると思っていましたが、こんなに早く好調のニュースを聞くことができたのは驚きです。

                  画質へのこだわりが強い人が購入しているとのことですが、現在ネイティブの4Kのコンテンツはほぼ存在しませんので、HDコンテンツをアップスケーリングして観ることになります。
                  ”画質へのこだわりが強い人”は、即ち4Kテレビは高画質HDテレビという位置づけで購入したわけです。
                  将来4Kコンテンツがどの程度出てくるか分からないけれども、とりあえずHDが高画質で見られれば良い、ということでしょうか。
                  早く4Kのコンテンツを普及させるべき、と考えるメーカーや制作者からしてみると、アレ?それでいいの?という感じですが、ユーザーというのはそんなものかもしれません。
                  ただ、コンテンツ不足で減速してしまった3Dの教訓を思うと、やはり4Kコンテンツの充実は必要なことには間違いありません。

                  さて、そのアップスケーリングですが、REDのサイトにアップスケーリングとネイティブ4Kの違いが書かれているので、ちょっと紹介しましょう。
                  まあ、当然のことながらアップスケーリングはネイティブ4Kに比べると、いろいろ問題があるのだと言うことを指摘しています。
                  オリジナルの記事は

                  http://www.red.com/learn/red-101/upscaled-1080P-vs-4K

                  にあります。

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                  Upscaling uses known pixel values to estimate unknown intermediate pixels. The process works by mathematically guessing or “interpolating” values based on a weighted average of known pixels in the vicinity:

                  アップスケーリングは現存する画素から、(隙間を埋めるべく)存在しない画素を予測して作り出す。この処理は現存する画素の加重平均から計算して、あるいは単に中間的な数値で行われる。
                  (下図上が補間の場合、下がフル解像度の例場合)








                  Although not all algorithms yield the same quality, interpolation generally improves otherwise low resolution images. However, attempting to simulate missing pixels comes at a cost; all methods incur some combination of blurring, blocking and halo artifacts:

                  全てのアルゴリズムが同じ結果をもたらすわけではないが、概して補間処理によって低解像の画でも良くはなる。しかしながら、もともと無いものを作り出すと言うことは、それなりに見返りもある。例えばブレ(Blurring)やブロックノイズ(Blocking)やハレーション(Halos)のようなものが複合されて出てしまうことがある。
                  (下図左から、ブロックノイズ、ブレ、ハレーション)



                  Despite these disadvantages, interpolation is the only option when the original content does not have the necessary resolution.

                  このように、補間で画質向上を図ることはいろいろ問題があるが、オリジナル解像度が低い場合は
                  補間処理を使わざるを得ないのだ。



                  The current cutting-edge for image clarity is 4K. For the first time, this makes individual pixels unperceivable at many common screen sizes and viewing distances — giving the viewer a whole new level of realism. However, since content is still catching up with these advances, manufacturers have begun to equip standard 1080P players with 4K upscaling capabilities. While this is definitely an improvement over imagery that has not been upscaled, it still does not compare to true 4K resolution. Just as with DVD players that upscaled their content to 1080P, upscaling noticeably reduces the appearance of blockiness and jagged edges, but falls short when it comes to depicting more detail:

                  現在のところ、高画質化の最先端は4Kだ。(略) しかし、ほとんど4Kのコンテンツが無い状況下、メーカーは1080Pプレーヤーに4Kアップスケーリング機能を付け始めた。これは、何もしないよりは確かに画質改善されているが、真の4K映像からすると比べるべくも無い。(略)
                  - - - - - - - - -

                  ブレやブロックノイズやハレーションなどの記述は、アップスケーリングに対してちょっと否定的過ぎる感じはしますが、可能性として考えられるということでしょう。
                  実際、現在の4Kテレビのアップスケーリングは、そんなにひどいものではありません。
                  ただ、4Kネイティブに比べると劣るのは言うまでもありません。

                  - - - - - - - - -

                  Upscaling is therefore a stopgap measure in the absence of true 4K players and content. Since 4K or “UltraHD” content provides four times the image information and detail as 1080P, the difference can be dramatic — especially when viewed on large screen sizes. These viewing scenarios are becoming increasingly common as television prices continuing to drop and technology advances. When true 4K content is available, not needing upscaling is ultimately the only way to achieve the clarity, realism and immersiveness made possible by 4K.

                  アップスケーリングは、ネイティブ4Kのプレーヤーやコンテンツが不在の現在においては一時しのぎのものだ。 (略) 真の4Kコンテンツが出てきたら、それによって作り出される鮮明でリアリスティックで見入ってしまうような映像によって、アップスケーリングは無用のものとなってしまうだろう。
                  - - - - - - - -

                  結論は、アップスケーリングは一時的なつなぎのものであって、将来ネイティブの4Kコンテンツが出てきたら、それが本命なのだ、といっています。
                  やはりREDもそう思いたいであろうことは良く理解できますし、ネイティブの4Kコンテンツが本命なのは間違いないでしょう。
                  しかし、4Kは3Dと違って、HDコンテンツでも4Kテレビで綺麗に見える、という恩恵があります。
                  従って、アップスケーリングしたHDコンテンツを見ているのか、ネイティブの4Kコンテンツを見ているのか、多くの一般的な視聴者には分からないかもしれません。
                  ですのでREDが言うように、アップスケーリングが一時しのぎとなるかどうかは、少し疑問が残ります。
                  ひょっとしたら、かなり長期にわたってアップスケーリングされたコンテンツとネイティブ4Kコンテンツが混在するかもしれません。
                  冒頭の4Kテレビを買っていく”画質へのこだわりが強い人”は、どの程度ネイティブ4Kコンテンツに期待しているのか、聞いてみたい気がします。


                  4Kは普及するか?の議論

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                    テレビのレポーターが4Kテレビの売り場に行って、「このテレビ欲しいですか?」などと客に聞き、「いや〜、こんな大きなテレビ、部屋に入りませんよ」とか「今のテレビで十分です」と言ったコメントを取り付け、4Kはメーカーの思惑通り普及するでしょうか?と否定的なコメントをする、と言った場面を見かけます。
                    また、新聞やテレビなどでは、評論家が、ほとんどの場合否定的な意見を述べています。
                    曰く、今のHD(ハイビジョン)で十分、これ以上高画質のテレビは不要。
                    テレビ不況に悩むメーカーの策でしょう、などなど。
                    確かにこのあいだ、地デジ化とか言われて、無理やりHDテレビに買い替えさせられた視聴者にとっては、またか!という気持ちも分からないではありません。
                    中には3Dテレビを買ってしまって、あまりのコンテンツの少なさに憤慨しているユーザーもおられるでしょう。

                    私もバラエティーやニュースはじめ、ほとんどの番組は、HDで十分と思います。
                    今の地デジ番組で、HD以上の高画質で観たいという番組は、ほとんど無いのもまた事実です。
                    人の顔を大写しにする撮影手法も、HDで見ると気持ち悪い以外何者でもありません。
                    従って、4K、はたまたNHKが推進する8kテレビなどは不要、という意見がほとんどなのも、もっともなことかもしれません。

                    またテレビ局や番組制作者側から考えてみても、やっとHDへの投資が終わったと思っている矢先に、また4Kへの投資を強いられるわけですから、あまりうれしいこととは言えないのが実情でしょう。
                    単に4K対応のカメラなどの機材だけではありません。
                    背景や衣装、あるいは俳優さんの化粧まで、4K対応にする必要性に迫られることになります。
                    SDからHDに代わった時も、同じようなことが起こりました。

                    しかし、この理由から4Kや8Kテレビが普及しないと結論付けたり、あるいはいたずらに4Kテレビを買うのは控えようと言うムードが広がるのは、残念な気がします。
                    なぜなら、きちっと作りこんだドラマや紀行、芸術番組、あるいは丁寧にセットされた舞台やイベントなど、高画質で観てみたいという良質な番組も、数は少ないながら存在するからです。
                    例えば4K撮影を積極的に行っている、TBSの「THE世界遺産」などは、大画面で、もっと高画質で観たいコンテンツでしょう。
                    また、絵画や彫刻、歴史的建造物を扱うコンテンツなども同じでしょう。
                    映画や劇場公開版のドラマも、大画面、高画質で観たいと思う人は少なくないと思います。

                    ちょっと例えが的確か分かりませんが、デジカメのマーケットに似ているような気がします。
                    現在のコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)は、画質といいズームなどの機能といい、もうこれで十分と言うほど高画質、高機能です。
                    iPhoneのカメラでも、ほとんどの場合満足な画質で撮影することができます。
                    このような状況で、一眼レフは必要でしょうか?

                    これと同じ質問を、冒頭に書いたテレビのレポーターはしているような気がします。
                    誰もが知っているとおり、一眼レフマーケットはしっかり存在しています。
                    それどころか、利益の出ないコンデジを尻目に、売り上げを上げています。
                    一部のマニアが購入しているだけではありません。
                    写真を趣味にするリタイア組や、高画質で子供の写真を残しておきたいお母さんも、今やメジャーなユーザーです。

                    これと同じように、4K、8Kテレビも、高画質で良質な番組を見たいというユーザーに支持されるのではないでしょうか?
                    あるいは、既に4K以上の解像度を持つ写真を観るプラットフォームとしても、使われるかもしれません。
                    同じ時間を使って観るなら、美しい映像をそれに応えられるプラットフォームでしっかり観たいというユーザー、あるいはマーケットは必ず存在します。
                    現在、プロジェクターや大画面テレビでホームシアター的に観ているユーザーも、4K、8Kテレビのユーザーになるでしょう。

                    しかし、問題は、このような良質な番組(=コストのかかる番組)はスポンサーや制作者から敬遠されますし、残念ながら概して高視聴率は望めないものです。
                    そして、テレビでオンエアされる番組は、これから先も情報番組や流行系番組がメインでしょう。
                    即ち、今までのテレビと同じフィールドで4Kや8Kテレビをプロモートすることは、コンデジで記念写真や記録写真を撮っているユーザーに「一眼レフはいかがですか?」と勧めているのと同じです。

                    ところで、BSで、地上波の喧騒とは少し距離を置いた紀行番組や歴史番組が多いのをご存知でしょうか?
                    良く作りこまれた教養番組や芸術性の高い番組もオンエアされています。
                    そこで、4K、8KコンテンツはBSで充実させていく、というのも一案ではないでしょうか。
                    高画質を要するコンテンツは、所詮情報番組とは違う作り、違う視聴者なのですから、地上波で混在させるよりも、BSで充実させたほうが、よほど明確なコンセプトとなるでしょう。
                    CMもそのような視聴者向けに限った、高品質な作りのものとします。

                    そしてもう一つのメディアはパッケージメディアです。
                    オンエアコンテンツに対して、これらオフエアのコンテンツは有料でも確実に一定のマーケットがあります。
                    そのためにもHDでのブルーレイのように、4K用のパッケージメディアの規格を早く策定してもらいたいものです。
                    それによって、制作者が増え、結果的に4Kコンテンツが増えるでしょう。

                    ただし、テレビメーカーからすると、この案には問題点があります。
                    マーケットが小さいことです。
                    大量に生産して、大量に販売することにより、製品のコストが下がり、普及するという構図に乗らないのです。
                    しかし、4K、8Kテレビを一眼レフと同じような位置付けにするなら、それなりのマーケットは期待できます。
                    SDからHDに代わった時は、全数HDになり、SDは収束しました。
                    しかし、4K/8KはHDの置き換えではなく、共存になるでしょう。
                    HDでは、ニュースもバラエティーもドラマも、SDで観ていたコンテンツと同じものを引き継ぎました。
                    しかし4K/8Kテレビでは、観るものを選択することになるでしょう。
                    制作者側にとっても、良質なコンテンツを作ることがビジネスチャンスになれば、4K/8Kテレビで観るコンテンツも自然に増えてくると思われます。


                    RED RAYの意義って?

                    0
                      RED RAYをご存知でしょうか?
                      これは、簡単に言うと4Kファイルを再生するプレーヤーです。
                      HDMIで4Kディスプレイに接続して、4K映像を再生することができます。



                      さてこの製品、どういう意味を持つのか考えてみたいと思います。
                      その前に、現在4Kのテレビが様々なメーカーから発売されていますが、4Kソースはどうなっているのでしょうか?
                      また、REDをはじめ4Kカメラが発売されていますが、PremiereProなどNLEで4K編集をした後、ファイルを書き出し、何らかのメディアに記録して4Kテレビで再生画を見るのはどうしたらよいのでしょうか?

                      実は、この解はまだ無いのです。
                      HDの時はBlu-rayがありました。
                      HDカメラで収録したものをHD編集して、タイムラインを書き出すときにBlu-ray用のファイルで書き出せば、Blu-rayディスクが出来上がり、PlayStation3やBlu-rayレコーダーで再生すれば、HD対応のテレビで観ることができました。
                      しかし、4Kではそのようなソリューションが無いのです。
                      ワークフローはそこで途切れているのです。

                      放送業界は、当初の計画を1年前倒しして、2014年に4K放送開始を宣言しています。
                      放送機器メーカーも4Kカメラや4K対応NLEやディスプレイを発売しています。
                      4Kはもう実用段階の一歩手前まで来ているといわれています。
                      しかし、DVDやBlu-rayのように手軽に配布できるパッケージメディアが考えられていないのです。

                      これはBlu-rayが日本以外ではほとんど普及していないことが大きく影響しています。
                      恐らく4K対応の光ディスクを開発しても、Blu-ray以上に普及するのは難しいと思われ、そのためメーカーは開発に躊躇しているのだと考えられます。
                      それでは、4K映像を放送以外で配信するのはどうするのでしょうか?
                      ひとつの解はソニーが今年はじめにCESで発表した、メディアサーバーです。(写真下)




                      ネットにつながったサーバーにコンテンツを配信します。
                      これはこれでビジネスモデルが確立すれば、普及するのかもしれません。

                      しかし、やはり何らかのメディアで受け渡しする方法が必要ではないでしょうか?
                      例えば4Kの家庭用ビデオカメラは将来的には普及すると考えられますが、DVDやBDを作るように4Kのファイルを作り、これをUSBメモリーなどの媒体を介してプレーヤーで再生するというパスはやはり便利です。
                      仮にネットでしか受け渡しできないなら、4Kを現実的な時間でダウンロードできる太さの回線が必要ですし、WiFiのような無線となると更に厳しいでしょう。

                      例えば4K映像の需要で現実的に考えられるのが、各種展示会でのプロモーション映像です。
                      このような場合、展示会場にプレーヤーを置いておいて、メモリーメディアで納品できれば、大変便利です。

                      ところで、ソニーが4Kの制作用ファイルフォーマットとして発表したXAVCがありますが、これを民生用の機器まで拡大するために設定されたのが、XAVC Sです。
                      これはLongGOP 4:2:0、4:2:2を使用し、ファイルサイズを抑えています。
                      ソニーの発表文では、「これにより、ソニーはXAVCフォーマットを映像制作から視聴において、業務用途からコンスーマー用途までトータルにカバーするビデオフォーマットと位置付けます。」と書かれていますので、配信まで見込んでいるのでしょう。
                      しかし、現在のところXAVC Sで配信をどうするのかという具体的な提案はされていません。

                      RED RAYに戻りましょう。
                      RED RAYはこの問題を解決する提案をしています。
                      REDの指定するファイルフォーマットで書き出したファイルを、メモリーメディアなどでRED RAYにインポートすると、RED RAYからHDMIで4K出力されます。
                      このREDの指定するファイルフォーマットは、REDCINE-X PROにRRENCODE pluginというものをインストールする必要があります。
                      RRENCODE pluginはRED RAYに1ライセンス付属しているそうです。
                      ただ、残念なことに、このファイルを出力するのは、現在のところREDCINE-X PROのみだということです。
                      普通NLEで編集すると、そのままタイムラインから出力したいものですが、それができるようになるためには、NLEメーカーがこのプラグインをNLEアプリに入れられるようにする必要があるわけで、今後NLEメーカーがそれをするかどうかは分かりません。
                      REDには、早急にNLEメーカーに掛け合ってほしいものです。

                      ということで、RED RAYは、NLEから4Kテレビへの橋渡しのいいところまで行っているのですが、あと一歩及んでいません。
                      REDはじめ4K機器メーカーには早くこの問題を解決してほしいものです。
                      それによって、大手以外のプロダクションやクリエーターからも4Kコンテンツが豊富に出てくると考えられます。
                      それはDVが出てきたときも、HDが出てきたときにも証明されています。


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