4K Blu-rayの圧縮方式はHEVCのみ?

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    4K対応ブルーレイディスク(以下4KBD)の規格が決まりつつあります。
    Blu-ray Disc Association(BDA)という規格作成団体が策定していますが、これは4KBDがブルーレイディスクの拡張規格として決まっているからです。
    DVDやブルーレイの時にあったようなフォーマット戦争は、従って、今回はありません。
    というか、どちらかと言うと、各メーカーは光ディスクメディアにはあまり乗り気でないようです。

    なぜなら、ブルーレイディスクは、世界的に見て、あまり普及していないからです。
    ブルーレイが普及している国は、日本を含むほんの一部です。
    日本でさえ、いまだにDVDが主流です。

    しかし、ここに来て、やっと重い腰が上がったようです。
    「やっぱり、パッケージメディアも必要じゃない?」という議論があったかどうか分かりませんが、「デジタルブリッジ」という機能と抱き合わせで、「それじゃやりますか」となったようです。

    この「デジタルブリッジ」というのは、4KBD(従来のHD BDも)のリッピング、即ち、BDからHDDなどへの限定回数のコピーができる仕掛けです。
    CDは、スマホなどにコピーして音楽を楽しむのと同様、映像もそのようなデバイスにコピーして楽しむようになるのでは、と考えられたようです。 
    ということで、めでたく4KBDの規格策定もはじまり、来年のCESで発表の予定と報じられています。

    ただし、いずれにしても、メインの配布方法はダウンロードになる、というか、ダウンロードに持っていきたい、と配布者側やメーカーは考えていると思われます。
    コストもかからないし、何より、顧客情報が蓄積できるからです。
    従って、4KBDは、メインではなく、サブ的な配布方法の一つという位置づけなのでしょう。

    さて、4KBDのコーデック(圧縮方式)はHEVC(High Efficiency Video Coding)が最有力です。
    HEVCは、放送にも採用されることが決定しており、4Kの配布映像用コーデックとして統一するのが、いろいろな面で有利だからです。
    HEVCは従来のAVCに比べ、2倍効率が良いとされています。
    従って、同じ時間のコンテンツならファイル容量は半分になります。

    良いことずくめに見えますが、その分エンコードが大変という側面があります。
    ブルーレイの時もそうでした。
    ノンリニア編集で、完成したタイムラインを、当時新技術であったAVCで書き出そうとすると、当時のCPUの能力では結構な時間がかかったものです。
    そのため、圧縮効率は落ちるのですが、MPEG2を使うという手がありました。
    BDは新しいコーデックのAVCと、従来のMPEG2の両方をサポートしたからです。
    当初は、なぜか、書き出し時やオーサリング時のトラブルもMPEG2のほうが少なかったように思います。
    現在では、もちろんAVC書き出しはラップトップでもできるようになりましたが、最初は大変でした。

    HEVCでも、同じことが起こるのではないでしょうか。
    ただでさえ大変な4Kの書き出しが、HEVCになると、更に大変なことになります。
    一晩中書き出して、朝見ると「エラーが発生しました・・・」というメッセージが出ているときの虚脱感は、やった人でないと分かりません。

    恐らく、ハードウエアエンコーダーやHEVCエンコーダーチップが搭載されたPCカードが発売されるのでしょうが、最初は高額です。
    これでは、アマチュアや小規模クリエーターが4KBDを作成するのは、最初は結構ハードルが高いと思われます。

    しかし、もし、4KBDのコーデックにAVCもサポートする、となると、状況は大きく異なります。
    現在でも多くのクリエーターがYouTubeに4K動画をアップしていますが、これと同じ方法で4KBDが作成できるのです。
    NLEメーカーも慌ててHEVCエンコーダーを搭載する必要はありません。
    BDオーサリングソフトに、4Kモードを追加するだけで良いのです。
    いずれHEVCエンコーダーが安くなったり、CPUが追い付いたら、HEVCに移行すればよいのです。

    HEVCに比べ効率の悪いAVCで記録する場合、BDの容量と転送速度は大丈夫かという議論もあるかもしれません。
    BDの容量は、単層で25GB、転送速度は最大36Mbpsです。
    単純計算では90分程度の録画が可能です。
    しかし、記録時間がこれで足りなければ、2層式を使えばよいのです。
    また、転送速度は、YouTubeの映像が25Mbps/30p程度ですので、BDはそれ以上の余裕があります。
    60pは難しいかもしれませんが、30pまででも大きな問題はないでしょう。

    メーカーや4KBD規格策定者にとっては、それほど売れない4KBDのために、AVCまで対応するのは非効率かもしれません。
    しかし、4Kコンテンツが足りないという問題解決の一助にはなります。
    前回も書きましたが、もはや大手供給元から提供される、完全にプロデュースされた映像作品だけがコンテンツではありません。
    それはYouTubeを見れば明白です。
    AVCを4KBDに加えれば、もっと早く、多くのユーザーが4Kコンテンツを作成し、ビジネスを始めることができるでしょう。
    その結果、多くの4Kコンテンツが流通し、また、コンシューマー機器や制作機器の4K化も促進され、結局はメーカーの利益につながるのではないでしょうか。
     

    4K試験放送が始まりました

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      「6月2日から4K試験放送が始まった」というニュースが流れています。
      「いよいよ4Kの本格的なスタート」という記事も見受けられますが、今回はこのあたりを考えてみたいと思います。

      まず、試験放送ですが、これは一般の放送局が放送しているものではありません。
      次世代放送推進フォーラム(略称:NexTV-F)という一般社団法人が運営している組織が、「Channel 4K」という名前のチャンネルで放送します。
      放送時間は13〜19時の1日6時間程度と発表されており、視聴は無料です。
      番組は3840x2160/60pの4K画質で、当初はNexTV-Fに加盟している放送局が4K制作したものを放送します。
      サッカーワールドカップの4K放送も検討されているそうですが、未定のようです。

      ただ、NexTV-Fのサイトを見てみると、実際に家庭で観るには結構ハードルが高いことに気が付きます。
      http://www.nextv-f.jp/information/index.html
      まず、124/128度CSデジタル放送用アンテナが必要です。
      即ち、110度CSデジタルの受信設備を持っていても見ることはできなく、124/128度CSデジタル用アンテナが必要になります。
      更に、これを視聴するため、スカパー!プレミアムサービスに加入する必要があります。

      そして、最も悩ましいのがチューナーです。
      4K放送はHEVC(High Efficiency Video Coding)という、今までのMPEGやAVCよりも高効率の圧縮方式を使っているため、今までのハードウエア(チューナー)は使えないのです。
      しかし、対応チューナーは現在商品化されていません。
      現在、シャープが6月25日に発売を予定している「4Kレコーダー TU-UD1000」が唯一4K試験放送に対応するチューナーとなります。
      http://www.sharp.co.jp/corporate/news/140520-a.html#sy


      また、ソニーは今年秋に試験放送対応チューナーの発売を予定しています。
      http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/201405/14-0521/

      さて、問題は、いずれも「試験放送対応」としていることです。
      即ち、「本放送対応ではない」と言っているわけです。
      本放送の仕様はまだ固まっていないので試験放送とは異なる可能性があり、その場合、既に発売されているチューナーは対応できない可能性がある、ということです。
      ファームウエア対応でアップデートできるかもしれませんが、そのようなことは謳われていません。
      パナソニックなど他のメーカーでは商品化は未定のようです。

      一方で、パナソニックは試験放送を配信するCATV局向けにチューナーを開発し、既に納品しています。
      http://www.panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/2014/06/jn140602-1/jn140602-1.html
      即ち、自宅のテレビ受信がネット経由やケーブルテレビ経由であれば、アンテナを立てたり、リスクを負ってチューナーを購入するより、ネットやケーブルテレビのサービスを利用するという手も考えられます。
      ただし、この場合でもSTB(セットトップボックス)が必要で、レンタルにせよ新たな費用が発生するでしょう。

      いずれにしても、そこまでして4K試験放送を観たいというユーザーは多くないと思われます。
      そもそも、4Kでテレビ番組を観たいというユーザーさえそれほど多くないうえ、多くのテレビ局も設備投資に躊躇している状況ですので、本放送に至る今後の道のりは楽なものではないと思われます。

      一方、4Kテレビの売れ行きは悪くないようですし、ソニーの4KハンディーカムFDR-AX100やパナソニックのGH4のような一般消費者向け4kカメラが発売され、注目されています。
      今やYouTubeにも多くの4Kコンテンツがアップされています。
      このような状況を見ると、放送ばかりが4K普及の決定打ではないような気がします。
      個人コンテンツや放送以外のオフエアコンテンツが、むしろ4K普及のキーを握っているのではないでしょうか?
      しかし、まだまだオフエア4Kコンテンツ配信のインフラが整っているとは言えません。
      4Kのブルーレイディスクは、2015年1月のCESで発表される見通しですが、いかにも動きが遅いです。

      放送ももちろん重要な配信手段ですが、SDの視聴者を全てHDに持ってきたように、HDの視聴者を全て4Kに持っていくのは難しいでしょう。
      それは多くのユーザーが、テレビの番組としての画質にはHDで満足しているからです。
      しかし、個人コンテンツやオフエアのコンテンツは異なります。
      より美しく観たい、撮りたいというユーザーはむしろ積極的に4Kに移るでしょう。
      このようなユーザーに対し4Kをアピールすることが4K普及には重要と思うのですが。。

       

      SCARLET DRAGON

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        RAGONセンサーが搭載されたSCARLETが発売されました。
        DRAGONセンサーですので6Kです。
        先にEPIC DRAGONが発売されていますが、これのSCARLETバージョンの位置付けです。
        なお、名称はSCARLET-X RED DRAGONというのが正しいようですが、以下SCARLET DRAGONとしています。
        では、SCARLET-XとSCARLET DRAGON、そしてEPIC DRAGONの比較をしてみましょう。
         
        SCARLET-X SCARLET DRAGON EPIC DRAGON
        イメージセンサー MYSTERIUM-X DRAGON DRAGON
        総画素数 5120x2700 6144x3160 6144x3160
        有効画素数 5120x2700 6144x3160 6144x3160
        撮像サイズ 27.7(横)×14.6(縦)×31.4(対角線)mm 30.7 (横) ×15.8 (縦) ×34.5 (対角線) mm 30.7 (横) ×15.8 (縦) ×34.5 (対角線) mm
        ダイナミックレンジ 13.5stops 16.5stops以上 16.5stops以上
        最大記録
        フレームレート
        5K:12fps
        4K:30fps
        3K:48fps
        HD:60fps
        1K:120fps
        6K:12fps
        5K:48fps
        4K:60fps
        3K:75fps
        HD:120fps
        6K:100fps
        5K:120fps
        4K:150fps
        3K:200fps
        HD:300fps
        重さ 2.3Kg 2.3Kg 2.3Kg
        価格
        (BRAINのみ)
        ¥1,132,920 ¥2,067,120 ¥4,134,240

        まず、イメージセンサーですが、EPIC DRAGONと同じものを採用しており、6144x3160の約2000万画素のセンサーです。
        5DMK3が、5760×3840の約2200万画素、ニコンD800が7360×4912の約3600万画素ですので、画素数に関しては、やっと高級一眼レフに追い付いたところでしょうか。
        しかし、この解像度でSCARLET DRAGONは12fps、EPIC DRAGONでは100fps撮れるのですから、数枚程度しか連写できない静止画カメラとは比べ物になりません。

        撮像サイズはDRAGONセンサーでは30.7 (横) ×15.8 (縦) mmとなっており、27.7(横)×14.6(縦)mmのMYSTERIUM-Xセンサーから多少大きくなっています。
        APS-Cが
        22.5×15mm、APS-Hが28.7x19mm(Canon)、35mmフルサイズが36x24mmなので、DRAGONセンサーはAPS-Hよりも横幅は多少大きいということになります。
        従って、SCARLET-XとSCARLET DRAGONでは、多少画角が異なり、SCARLET DRAGONの方がワイド寄りになります。

        DRAGONセンサーは6Kというイメージが先に来るため、どうしても解像度の向上が取り上げられますが、ダイナミックレンジが向上しているのも大きな特長です。

        さて記録ですが、SCARLET DRAGONは6K動画は12fpsまでしか記録できません。
        6Kセンサーを持っていながら6Kで撮影できないのは、何とももったいない感じがします。
        EPIC DRAGONが6Kで100fpsをも実現しているのですから、SCARLET DRAGONは30fpsまで持たせても良かったのではないかと思います。(まあ、そうであっても買えませんが。。)

        最後に価格ですが、SCARLET DRAGONはSCARLET-Xに対して93万4千円程度高価です。(BRAINのみの価格)
        また、SCARLET-Xユーザーにはアップグレードの道が用意されていて、SCARLET DRAGONへは¥1,316,700、EPIC DRAGONへは¥2,633,400となっています。

        ソニー α7s

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          SCARLETは良いカメラなのですが、何しろ重いし、バッテリーがすぐ減るし、立ち上がりが遅いので、NABで”買い替えたい!”と思える魅力のあるカメラが発表されないか、楽しみにしていました。
          NABでは多くの4Kカメラが発表されましたが、残念ながら「チームで撮影するカメラ」がほとんどでした。
          ブラックマジックデザイン(BMD)のURSA然り、AJAのCION然り。
          JVCのGY-LSX2や、既に発表されているソニーのFDR-AX1やAX100はワンマンオペレーション可能ですが、縦長のビデオカメラは、当方の選択肢としては対象外です。
          BMDのBMPC4KやパナソニックのGH4に対抗して、小型で安価なモデルを出すかと期待したREDは、DRAGONでもっと高価な世界に行ってしまって、もう遥かに手が届きません。
          そんな中にあって、ソニーから4K対応のミラーレス一眼が発表されました。
          α7sです。
          フルサイズセンサー採用の4K対応カメラです。
          いよいよ本命が出たかと思われました。
          しかし、なんと、このカメラ、自分では4K記録できないのです。。
          4K記録するためには、外部レコーダーが必要です。

          少し前なら、こんな小さなボディに4K記録は難しいのだろう、と思ったところですが、今は事情が違います。
          キヤノンは既に1D Cを商品化していますし、パナソニックは価格も含めてマーケットをワォと言わせたGH4を発表しています。
          ソニーが出してくる4Kカメラは、当然これらの上を行く4Kカメラと思いましたし、そうあるべきでした。
          どのような意思決定で4Kは外部記録となったか分かりませんが、アルファはあくまでスティルカメラだ、という強い主張があったのでしょうか?
          技術的には4K記録など問題なくできるが、あえて動画は追い求めないのだ、ということでしょうか。
          それとも、そこまでやってしまったら、既存の4Kカメラが売れなくなってしまう、という懸念があったのでしょうか。
          確かに、スティルカメラとしては、超高感度を誇る最高位レベルのカメラです。
          しかし、4Kを期待してたユーザーとしては、大きく肩透かしを食らわされた印象です。

          もっとも、外部レコーダーを入れてもSCARLETより軽いのかもしれませんが、やはり扱いは煩雑になってしまいます。
          まあ、しかし、これで、浮気心が消え失せ、新たな投資をしなくてもよいと、ちょっとほっとしたNABでもありました。
           

          GH4 その2

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            今回はGH4の記録系を見てみましょう。
            ビットレートが100Mbpsときわめて低レートなのが目立ちます。
            他のカメラの4Kモードでは、この倍以上のレートを採用しています。
            これは、他のカメラがフレームごとに圧縮するI-Only方式を採用しているのに対し、GH4はIPB(LongGOP)方式を採用しているからと思われます。
            もっとも民生用として発表されているソニーのFDR-AX100は、やはりLongGOP方式を採用しており29.97p記録時で60Mbpsとされていますので、GH4が特別低いレートはありません。
            I-onlyとLongGOP方式は、どちらが良いというわけではありませんが、一般的にはI-only方式は”上級”のカメラに用いられる傾向にあります。
            I-only方式は各フレームをそれぞれ圧縮するのに対し、LongGOP方式は一定のフレーム数ごと(例えば12フレームごととか)に互いの関連性を調べ、前のフレームから変化しているところのみ新たに圧縮するというやりかたですので、効率は良く、同じ画質なら低レートというのが特長です。
            しかし、LongGOP方式はコーディングが複雑になりますので、デコーディングに手間がかかる、即ち強力なCPUが必要になる傾向があります。
            CP+ではEDIUS7上で動いていましたが、Dual XeonのPCでしたので、例えばCorei7レベルのCPUでどの程度動くかは分かりません。

            また、この低レートを生かして、SDXCを記録メディアとして採用できたのも、使う側としてはうれしい話です。
            と、喜ぶのは早いようです。
            実はSDXCと言っても、4K録画にはスピードクラス3という規格のものが必要で、これは64GBで約17,000円と発表されています。(実売価格は、これよりも安価になるかもしれません)
            残念ながら、やはり4K記録用のメディアは安くありません。
            ただ、100Mbpsという低レートなことから同じ容量でも記録時間は長くなりますので、これは大きなアドバンテージです。

            「RP-SDUC64GJK」(64GB/SDXC)

             
            GH4 BMD4K 1D C Z100
            圧縮方式 MOV/MP4 RAW/ProRes422 MotionJPEG XAVC
            サンプリング 4:2:2/8bit 4:2:2/10bit 4:2:2/8bit 4:2:2/10bit
            24p時のビットレート 100Mbps ?/880Mbps 約500Mbps? 240Mbps
            記録メディア SDXC SSD CF x2slots XQD x2slots
            価格(64GB) 約¥17,000 約¥9,000 約¥43,000 約¥23,000
            記録時間(64GB使用時) 約86分 約9分 約16分 約30分
            1分当たりの価格 約200円 約1000円 約1690円 約770円

            参考までに、RED SCARLETの記録メディアは64GB(10万円)で、約20分記録できますので、1分当たり5,000円ということになります。。

            GH4は本来民生用のカメラですが、特に動画のパフォーマンスの良さからプロ用としても使われると思われます。
            また、現にプロ用途を意識した「拡張インターフェースユニット」も発表されていますし、SDXCカードに記録しない場合はHDMIから4:2:2/10bitの映像信号も出力できます。
            従って、AJAなどの外部レコーダーに4:2:2/10bitで記録できるわけです。
            ソニーも民生用のハンディカムAX100を発表していますが、これは本流のビデオカメラです。
            しかし、注目を集めているのは、どうもGH4の方に見えます。
            やはり4Kは色々な意味でDSLRスタイルの方向になるのかもしれません。

            それにしても、これだけの4Kカメラが出てきたので、他社の出方が楽しみです。
            特に1D C以後音沙汰の無いキヤノンの次の一手が注目されます。
            まだセンサーサイズで優位に立っているとはいえ、GH4への流れは無視できないでしょう。
            (早速EDIUS7が付いてくるキャンペーンが出ていますが。。)
            従来のビデオカメラ路線を突っ走るソニーにも、αベースの4Kカメラを期待したいところです。

            あえてGH4の弱点を上げるとすると、やはりセンサーサイズと思われます。
            M4/3で十分とはいえ、やはり絞り込むことが多い風景などでは小絞りボケが心配ですし、感度もAPS-Hやフルサイズセンサーに比べれば劣るでしょう。
            やはりフルサイズの4Kカメラが出てきて欲しいと思います。
            要は5DMK3の4Kバージョンです。
            ”5D C”でしょうか。

            LUMIX DMC-GH4登場

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              パナソニックからGH3の後継機となるGH4が、先日パシフィコ横浜で行われたCP+に、ほぼ量産機に近い形でハンズオン展示されました。
              GH4自体については多く紹介されていますので、ここでは他の4Kモデルと4K機能に絞って比較してみたいと思います。
              比較対照はやはりブラックマジックデザインの4Kカメラと、価格は全く違いますがキヤノン1D Cでしょうか。
              ビデオカメラとしてはソニーのZ100も比較対照になるかもしれません。
               
              GH4 BMD4K 1D C Z100
              イメージセンサー MOS CMOS(GS) CMOS CMOS(裏面照射)
              センサーサイズ M4/3 Super35 Full(APS-H) 1/2.3"
              総画素数 1720万 830万 ? 1890万
              静止画有効画素数 1605万 - 1810万 -
              動画有効画素数 1605万 830万 830万 880万
              レンズマウント M4/3 CanonEF CanonEF 固定
              4K記録解像度
              最大フレームレート
              4096x2160/24p
              3840x2160/30p
              3840x2160/30p 4096x2160/24p 4096x2160/60p
              3840x2160/60p
              圧縮方式 MOV/MP4 RAW/ProRes422 MotionJPEG XAVC
              サンプリング 4:2:2/8bit 4:2:2/10bit 4:2:2/8bit 4:2:2/10bit
              24p時のビットレート 100Mbps ?/880Mbps 約500Mbps? 240Mbps
              記録メディア SDXC SSD CF x2slots XQD x2slots
              ディスプレイ OLED3.0型(3:2) 5インチ(5:3) 3.2型(3:2) 3.5型(16:9)
              出力 HDMI 6G SDI HDMI SDI/HDMI
              静止画撮影 Yes No Yes No
              質量(本体のみ) 480g 1700g 1355g 2460g(レンズ付)
              価格 20万円程度? 33万円程度 100万円程度 60万円程度

              では、イメージセンサーから。
              GH4はGH3と同じく4/3インチMOS、マウントはマイクロフォーサーズ(以下M4/3)です。
              ですので、1インチセンサーを採用するAX100よりは少し大きいのですが、Super35mmセンサーのBMD4Kカメラより小さく、フルサイズの1D Cよりははるかに小さいというポジションです。
              1D Cに関しては、4K収録時はAPS-Hサイズに切り出して使いますが、それでもM4/3より大きいと言えます。
              イメージセンサーは大きければよいというわけではありませんが、Super35mmだったらなあ、という声は多いのではないでしょうか?
              しかし、M4/3により、これほどコンパクトな4Kカメラができたわけですので、その意義は大きいといえます。
              また、M4/3ゆえ、アダプターでEFレンズなどにも対応できます。

              イメージセンサーの有効画素数は、静止画、4K動画で同じ1605万画素です。
              1605万画素全てで撮像し、これを4K(約800万画素)にダウンコンバートしています。
              1D Cでは、静止画の場合は1810万画素を使いますが、4Kでは約800万画素を切り出して使います。
              このため、1D Cでは静止画と4K動画では画角が違ってしまいますが、GH4ではそのようなことはありません。
              静止画も4K動画も同じカメラで撮れるというのが1D CやGH4の大きなアドバンテージですが、画角が違ってしまうのが1D Cの惜しいところでした。
              その意味でGH4は静止画と4K動画を自然に切り替えて使えます。

              次に4K記録時の解像度とフレームレートを見てみます。
              BMD4Kのみ3840x2160止まりですが、他の3機種は4096x2160まで対応しています。
              4096x2160はシネマ用のアスペクトレシオですので、特に必要なければ3840x2160で良いのですが、GH3の実績から、GH4もシネマに使われる機会も多いと見てサポートされているのでしょう。
              フレームレートは4096x2160では24.98pまで、3840x2160では29.97pまでとなっています。
              BMD4Kや1D Cでも29.97pどまりですから、これは標準的なスペックですが、Z100が59.94pまで撮れてしまうのは突出しています。
              しかも姉妹機のFDR-AX1(35万円程度)でも59.94pが撮れてしまうところはソニー機のアドバンテージです。
              ただ、59.94pで撮っても、ファイルのビットレートが大きくなることから、編集を含め大掛かりになってしまいます。
              確かに59.94pは魅力的ですが、ハンドリングとコストを考えると29.97pまででも、とりあえずはOKかと思われます。
              しかし1D Cは23.98pまでですので、29.97pがサポートされることが望まれます。

              次回は記録系を見てみます。

              1D C, Z100, SCARLET比較

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                キヤノンEOS1D C、ソニーPXW-Z100を使う機会がありましたので、SCARLET-Xと比較した印象を書いておきます。
                これら3機種は同じ4Kカメラであるものの、全く異なった性格を持っています。
                使い勝手の面はもちろん、画質、画調についても、全く異なっています。
                それでは、ひとつづつ見ていきましょう。

                キヤノンEOS-1D C


                EOS1D Xをベースに、4K動画記録機能を付加したモデル。1D Xの静止画機能はそのままに、4K動画とHD動画を記録できます。
                4K動画はMotionJPEGで記録され、フレームレートは23.98pと25pのみです。
                画調は静止画のそれと同じで、まさに静止画が動いているという感じ。
                DSLRの静止画と同じで、豊かな色乗りや細部まで精細な映像です。
                撮影は5DMK3などと同じような使い方で戸惑うことはありませんが、4Kでのフォーカシングをマニュアルで行う場合は、注意が必要です。
                フォーカスアシストとしては10倍の拡大機能があるのみで、ピーキングやエッジエンハンスといったサポートがありません。
                オートフォーカスの精度は信用できるものですので、使える場合はオートフォーカスを使っても良いでしょう。
                一方記録はMJPEGで、500Mbps強@23.98pです。
                Macbook Proでは、フル解像度のリアルタイム再生ができます。
                ただし、高速の外部ストレージが必要です。
                単発の3.5インチHDDをUSB3.0で接続しただけでは、リアルタイム再生はできませんでした。
                Macbook Proの内蔵SSDでもリアルタイム再生が可能ですので、このレベルのスピードを持つ外部ドライブが必要です。
                ファイルはPremiere Proで難なく読み込みができます。
                1D CにはCANON Logでの記録もサポートされています。
                これを使うと、広いダイナミックレンジをカバーすることができます。
                Logで記録された映像はLUT(Look Up Table)で戻してやる必要があります。
                現在、キヤノンのHPからLUTデータがダウンロードできますが、これは単なるCSVファイルで、具体的な使い方は書かれていません。
                このため、使う知識のあるユーザーだけが使える状態にあり、誰もが簡単に使えると言うものではありません。
                しかし、コンパクトなボディにスティルと4K記録機能が搭載されたメリットは大変大きく、最も手軽に4K動画が撮れるモデルと言えます。

                ソニーPXW-Z100

                従来のビデオカメラをそのまま4Kに対応させたイメージで、NX5など従来の業務用ビデオカメラユーザーなら、難なく4K撮影が可能です。
                あまりに従来のカメラを踏襲しているので拍子抜けするかもしれませんが、迷うことなく、マニュアルも見ずにすぐ使えるということは、大変大きなメリットでもあります。
                ただ、やはり4Kですので、フォーカシングに注意する必要があります。
                Z100は従来のビデオカメラと同じように、追従型のオートフォーカスが付いていますので、特にフォーカスポイントにこだわらない場合は、常にオートフォーカスONモードで撮影することもできます。
                マニュアルフォーカス時は拡大画面で確認することができますが、2倍程度の拡大機能しかありませんので、これは事実上あまり使えません。
                最近発表されたコンシューマー用のHXR-AX100には10倍の拡大モードが搭載されていますが、Z100にも欲しかったところです。
                ただZ100にはピーキングが搭載されていますので、むしろこれを使うと良いでしょう。
                ピーキングの色も白、赤、黄から選択でき、映像に応じて選択することができます。
                Z100はNX5などHDカメラと同じ使い勝手で便利なのですが、やはり感度は良いとは言えません。
                NX5のような明るさを期待していると、大きく裏切られます。
                十分な明るさの被写体を高解像度で撮るという明確な目的があるなら最適ですが、とりあえずNX5の代わりに使用する、と言った使い方の場合は注意する必要があるでしょう。
                Z100のもう一つの優位点は4K/59.97pで撮影できることです。
                スポーツなど動きが早い被写体をスムーズな映像で撮影することができます。
                映像データはXAVCです。
                これはAVCベースの圧縮を利用したファイルで、240Mbps@23.98p程度のレートです。
                これもMacbook Proで、高速ドライブを使えばリアルタイム再生が可能です。
                ただし、29.97p時では600Mbpsになり、これはそれなりのスペックのパソコンでないとリアルタイム再生はできません。
                なお、29.97p記録と言っても、HFR記録の場合はベースフレームレートは23.98pや29.97pですので、編集はMacbook Proベースで大丈夫です。
                Z100の画調は、従来のビデオカメラが4Kになったという感じで、実に素直です。
                4Kで収録してもほとんどの場合はHDで仕上げるでしょうから、HDの画質向上という点では最適です。
                Z100は従来のビデオカメラのマーケットに「普通に」浸透していくモデルでしょう。

                RED SCARLET-X

                解像感は上記2機種と比較すると、確実に劣ります。
                RAWで記録しますので、RAW原画ではもちろん解像感は無いのですが、現像時にシャープネスを最高にしても、1D CやZ100のような解像感までは至りません。
                しかし、SCARLETの画調は、何ともいえない雰囲気を持っています。
                表現が難しいのですが、品がある映像、とでも言っておきましょうか。
                もちろんカラーグレーディングのやり方にもよりますし、撮る被写体にもよるのですが、単に解像感だけでは評価できないモノがあるように思えます。
                例えば測定用の解像度チャートなどで比較すると、たぶん評価は良くないでしょう。
                従って、「4Kはこんなに解像感があるのだ」というようなデモ映像を撮るには適していないかもしれません。
                しかし、映画の1シーンのような雰囲気のある場面などは、恐らくSCARLETは本領を発揮するのでしょう。
                風景映像は・・・1D Cは見慣れたDSLR的な美しい映像です。
                しかし、SCARLETは、派手な映像ではなく、まるで水彩画のような、気持ちの良い映像なのです。
                これはどちらが良いと言うものではありませんが、SCARLETの映像は、カメラはスペックでは言い表すことのできない部分があるということを分からせてくれます。

                それでは、1D C、Z100、SCARLETの3機種の比較をまとめてみましょう。
                従来のビデオカメラの延長として使うなら、間違いなくZ100です。
                使い勝手も、画調も、戸惑うことは無いでしょう。
                4Kで撮影してHDでカンパケを作ると、非常に解像感が高い映像が得られます。
                ただ、先にも書きましたように、明るさはHDカメラに劣りますので、そこだけは注意が必要です。
                固定レンズで30mmから20倍ズームというのも、もう少しワイドよりなら完璧ですが、まあ、使えるでしょう。
                1D CはDSLRで撮ったようなメリハリの効いた、高解像感のある映像を撮りたいときに最適です。
                静止画が動くと思えばほぼ間違いなく、期待通りの映像が撮れるでしょう。
                CanonLogで撮れば理想的ですが、そうでなくてもレベルの高い映像が撮れます。
                1D Cの特長は静止画も完璧に撮れることです。
                1D Xに4K動画機能が付いたのだから、これはむしろあたりまえなのですが、このコンパクトなボディで静止画と4K動画が撮れるのですから、静止画も撮ると言うユーザーには最適です。
                最後にSCARLETですが、どちらかと言うとZ100よりも1D Cに近い存在です。
                ですので、特にこだわらないのであれば、価格も含め1D Cのほうがお手軽です。
                しかし、SCARLETで一度撮ってみたいと思うなら、それは無駄な投資ではないと思います。
                1D Cよりも重いし、バッテリーの持ちも比べるべくもありません。
                しかし、SCARLETが持つ映像の品のよさと、RAWによる加工し易さは、大きな特長です。
                万人にお勧めできるカメラではありませんが、一度手にとって見るのも良いかもしれません。


                 

                ソニーの4Kハンディカム第2弾、FDR-AX100が早くも登場

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                  ソニーの民生用4Kハンディカムの第2弾、FDR-AX100が早くも発表されました。
                  ”早くも”と言うのは、第1弾のAX1が発売されたのが昨年11月で、それからまだ2か月程度しか経っていないからです。

                  10年ほど前になりますが、HDの時は、民生機第1弾がHDR-FX1(下左)、第2弾がHDR-HC1(下右)でした。
                  今回と同じようにFX1がハンディタイプ、HC1がパームタイプでした。



                  HDR-FX1の発売時期は2004年10月でしたが、HC1が発表されたのは2005年5月でした。
                  即ち、FX1発売からHC1発表まで、半年ほどの期間があったのです。
                  そう考えると、FDR-AX100の発表は、ずいぶん早い印象です。
                  ほんの1年前は、4Kはまだ映画制作用の特殊なカメラでしたが、ここに来て一気に家庭用まで下りてきた感じがします。

                  もっとも、今年2014年は4Kが本格的に始動する年と位置付けられています。
                  メーカーにとっては、早い段階での一般ユーザー向け商品が必要だったのかもしれません。
                  AX1は民生用のハンディカムと言っても、現実的にはマニア層や業務用ユーザーがメインですので、一般ユーザーにはハードルが高いと言わざるを得ません。
                  一般ユーザーが使えるサイズと簡単な操作性を持つ4Kカムコーダーが、4K普及には必須です。

                  そういう意味では、CES(Consumer Electronics Show)はAX100発表の格好のタイミングでした。
                  今回のCESでは、4Kはメインテーマの一つでした。
                  各電気メーカーの4Kへの期待度は相当大きなものだったといえます。
                  いや、メーカーだけではありません。
                  前倒ししてまで今年4K放送を実現しようとしている放送局、というより政府の方針なのかもしれません。

                  AX100発表の背後はこれぐらいにして、AX100の機能に戻りましょう。
                  AX1のときもそうでしたが、YouTubeのデモ映像はすばらしい解像感があります。
                  https://www.youtube.com/watch?v=e-adJNOcrjg

                  AX100のような小さな筐体で4Kカムコーダーが実現できたということは、放熱処理ができたということ、即ち回路の集積化ができたということです。
                  回路の集積化ができたということは、LSIなどの集積回路に大きな投資をしたということで、メーカーの方針が見て取れます。
                  即ち、今後省電力化が進み、更に小型軽量化された4Kハンディカムが発売されるでしょう。
                  いずれデジカメ系にも4K動画機能が組み込まれると予想されます。
                  AX100の商品化は、4Kカメラが一部のマニアやプロだけのものではなく、一般ユーザーへも浸透させていくとのメッセージでもあるわけです。
                  HDR-HC1とその後に出てきた商品群を見ると、これから出てくるであろう民生用4Kカメラが、ある程度想像されます。
                  もちろん、4KがHDと同じ発展過程を辿るなら、ですが。
                  これについては、改めて考えたいと思います。

                  それでは、AX100のスペックを見てみましょう。
                  AX1と比較すると分かりやすいかもしれません。
                  (スペックは主に4K動画に関するものです)
                   
                  FDR-AX1 FDR-AX100
                  撮像素子サイズ 1/2.3型 Exmor R CMOS 1.0型 Exmor R CMOS
                  撮像素子総画素数 約1890万画素 2090万画素
                  有効画素数(動画) 約830万画素 1420万画素
                  静止画 No Yes
                  レンズ Gレンズ ZEISS バリオ・ゾナーT*
                  フィルター径 72mm 62mm
                  虹彩絞り 6枚羽根 7枚羽根
                  リング 3(フォーカス/ズーム
                  /アイリス独立)
                  1
                  F値 F1.6-3.4 F2.8-4.5
                  f(焦点距離:35mm換算) f=31.5mm-630mm f=29.0-348.0mm
                  ズーム 光学20倍 光学12倍(全画素超解像18倍)
                  VF 0.45型(16:9)
                  /122.7万ドット相当
                  0.39型(4:3) OLED
                  /144万ドット相当

                  液晶モニター

                  3.5型/122.9万ドット
                  エクストラファイン液晶
                  3.5型/92.1万ドット
                  エクストラファイン液晶
                  タッチパネル No Yes
                  ナイトショット No Yes
                  手ブレ補正機能 光学式(アクティブレンズ方式) 光学式(アクティブレンズ方式、
                  アクティブモード搭載)
                  記録メディア XQD SDXC
                  映像記録 XAVC S規格 XAVC S規格
                  最大フレームレート 59.94P (150Mbps)
                  @3840×2160
                  29.97p(約60Mbps)
                  @3840×2160
                  記録メディアとスロット数 XQD x2 SDXC x1
                  本体質量 約2440g 約790g
                  消費電力 14.5W 5.6W


                  それではイメージセンサーから見てみましょう。
                  1インチ2090万画素というと、サイバーショットDSC-RX100のセンサーが流用されていると考えられます。
                  AX1のセンサーは1/2.3インチですので、AX100のセンサーのほうがグレード的には上と言えます。
                  有効画素数は、4K解像度(3840x2160)なら約800万画素あればよいので、AX1の810万画素で事足りるのですが、AX100では1420万画素あります。
                  これは、1420万画素で撮って、800万画素にダウンコンバートしていると思われます。
                  REDのDRAGONセンサーでも、6Kで撮って4Kにダウンコンバートしています。
                  REDの場合、4Kでの画質は、6Kで撮影するほうが、4Kで撮影するよりも優れているとしています。
                  もちろん、ダウンコンバートする過程の違いもありますので、これは単純に同じとはいえませんが。
                  いずれにしても、AX1では有効画素数の総画素数に対する比率は44%だったのに対し、AX100では68%になっているので、”もったいない率”は改善されたといえます。
                  また、AX100では静止画撮影機能が付いており、静止画撮影では2000万画素を使い切っていますので、センサーは100%有効利用されています。

                  次にレンズです。
                  AX100もAX1も4K撮影に耐えるレンズを使っていることには変わりありませんが、AX100が7枚羽根でAX1よりも微妙に良くなっているのはAX1ユーザーからすると、ちょっと気に入らないところでしょう。
                  しかし、AX1のレンズには3つのリングがあり、それぞれフォーカス、ズーム、アイリスが独立してコントロールできますので、マニュアルコントロールに適しています。
                  AX1のカメラの性格には必須の機能でしょう。
                  AX100は、この点ではオートコントロールを優先させ、より民生用に適した仕様です。
                  F値を見ると、AX1のほうがより明るいことが分かりますので、これもAX1のアドバンテージです。
                  AX1とAX100の価格の違いは、このレンズにあるといっても良いでしょう。
                  少し残念なのは、AX1の焦点距離が31.5mmと29mmのAX100よりも長いことです。
                  業務にも使用されることの可能性が高いAX1では、もう少し短い焦点距離が求められると思われます。

                  ズームもAX1が光学20倍に対し、AX100は光学12倍ですので、純粋な光学ズームではAX1が優れています。
                  ただ、AX100には全画素超解像ズーム機能が付いており、4Kでは18倍までズームできます。
                  通常のデジタルズームでは、総画素と有効画素数がほぼ同じですので、デジタルズームを使用する場合は画質が劣化します。
                  これに対し、イメージセンサーの総画素が有効画素数よりも遥かに多い場合は、総画素を使用してデジタルズームを行うと画質をあまり落とすことなくデジタルズームができます。
                  計算上では、AX100では、光学12倍時に全画素超解像ズームを行うと、18倍では画質劣化なくデジタルズームできることが分かります。
                  全画素超解像ズームは、イメージセンサーの総画素を使いこなし、小型のレンズでもズーム倍率を稼げる良いアイデアです。

                  記録系です。
                  AX1が、記録メディアにXQDを使用しているのに対し、AX100ではSDXCです。
                  一般ユーザーにXQDはハードルが高いので、AX100ではSDXCとしているのでしょう。
                  ただし、SDXC Class10の記録保証レベルは80Mbpsです。
                  そのため、XAVC Sフォーマットで記録できるフレームレートは、AX100は29.97p(60Mbps)までとなっており、AX1のように59.94pは記録できません。
                  59.94p時では150Mbpsの記録レートが必要ですので、SDXCでは対応できないのです。
                  記録時間は、29.97p記録時では、32GBのSDXCで1時間以上記録できる計算になります。
                  カードスロットが2つあるのもAX1が業務用にも使える大きな理由で、記録を止めることなくメディア交換できます。

                  最後にAX100は790gと大変軽量化されているだけでなく、消費電力もAX1の半分以下です。
                  4Kカムコーダーが早くもこの域に達したのは、本当に驚きです。
                  民生用4Kビデオカメラでは、現在ソニーが独走している印象がありますが、他社の今後の動向が気になるところです。

                  MacBook Pro 15" Retina early2013のHDMIから4K出力

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                    今回はMacBook Pro Retina early2013、即ち1世代前のMacBook Pro Retinaをお持ちの方にお年玉?となるかもしれない情報です。
                    ただし、BootcampでWindows8での話ですので、ご了解ください。
                    MacOS上では、サードパーティーのアプリやThunderbolt端子から出力する解決法があるようですが、これは試していませんので今回は触れません。

                    さて、ご存知の通り、新型MacBook Pro Retina(Late2013モデル)が10月に発表、現在発売されています。
                    この新型の目玉機能の一つにHDMIからの4K出力があります。
                    旧モデルでも、どうにかして対応できないのか?という質問をアップルにしてみたところ、この機能は新MacBook Proで新たに搭載され、旧モデルはハードウエアが対応していないので4K出力には対応できない、というのが回答でした。
                    一般のユーザーはHDMI4K出力というのは、あまり必要性に迫られる機能ではないのかもしれませんが、4K映像に携わるユーザーには是非とも欲しい機能です。
                    従って、4KのYouTubeを見たり、4K編集をするためにこの機能を使うには、まだ1年も使っていないEarly2013モデルを買い替える必要性に迫られるわけです。

                    しかし、early2013のMacBook Pro Retinaのスペックを見てみると、GraphicsはGTX650、HDMIはバージョンが不明ですが、恐らくVer.1.4でしょう。
                    そうすると、HDMIから4Kを出力する条件は満たしていることになります。
                    それならばと、ダメ元で、4Kブラビアに繋いでみました。
                    しかし、案の定、セカンドモニターの最高解像度は1920x1080までしか表示されません。

                    そこで、NVIDIAコントロールパネルを開き(デスクトップで右クリック)、”複数のディスプレイの設定”から”color LCD”、即ち本体のディスプレイのチェックをはずし、セカンドモニターのみ表示されるようにします。
                    すると、セカンドモニターのみ表示されますが、まだ1920x1080のままです。
                    ここで、NVIDIAコントロールパネルから、”解像度の変更”メニューで、”カスタマイズ”を選択し、”カスタム解像度の作成”に進み、3840x2160を作成します。
                    そして、再び”解像度の変更”に戻ると、先ほど作成した3840x2160が選択肢に表示されていますので、これを選択します。
                    すると、めでたく4Kブラビアの画面が3840x2160の広さになりました!
                    これで、一応4KがHDMIから出力されました。



                    しかし、これでは、YouTubeの4K映像は見られても、PremiereProなどでメインディスプレイにコントロール画面、セカンドモニターに映像を表示させて編集するような使い方はできません。
                    できれば、メイン画面も表示させたいものです。
                    ひょっとしたら、メインディスプレイの解像度を落とせば、表示されるかもしれません。
                    そこで、”複数のディスプレイの設定”に戻り、”color LCD”にもチェックを入れます。
                    そして”解像度の変更”で、color LCDの解像度を低いもの、例えば1280x800あたりを選ぶと、メインディスプレイにも表示されました。
                    それならば、とメインディスプレイの解像度を1920x1200にアップすると、あっさり表示されてしまいました!
                    もちろん、セカンドディスプレイの4Kブラビアには4K解像度が表示されたままです。
                    どうして最初からこうならなかったのか不明ですが、筆者のMacBook Pro 15” Retina early2013では、このようにしてHDMIから4K映像を出力することができました。

                    ネット上を探したのですが、旧Macbook ProのHDMIから4Kを出力する方法を見つけることができなかったので、試行錯誤の上たどり着いたものですから、手順と呼べるものではありませんが、MacBook Pro 15” Retina early2013でもHDMIから4Kが出せることが分かりました。
                    もし、4K出力のために買い替えを考えている方がおられましたら、試してみてください。

                    なお、”カスタム解像度の作成”で4096x2160を作成すると、解像度メニューに4096x2160が表示され、選択することができます。
                    ただし、HDMIはVer.2.0 ではありませんので、3840x2160では30fps、4096x2160では24fpsまでです。
                    もっとも、最新のMacBook Proでもこれは同じですし、4K出力を謳うDynabookやVAIOの上位機種でも同じです。
                    ただ、4K30fpsまでしか記録できないSCARLETで収録したREDRAWファイルの編集なら、このスペックでなんとかなりそうです。



                     

                    パナソニック初の4Kテレビ、TH-L65WT600は何が違う

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                      4Kテレビが当初のメーカーの期待以上に売れている、という記事を以前書きましたが、東京五輪も追い風になり、この状況は続いているようです。
                      4Kテレビは売れるのか?という議論は、最近あまり聴かなくなったようです。
                      2013年8月の実績では、50インチ以上の薄型テレビで4Kテレビのシェアは7.2%だったそうです。
                      大型テレビを買いに来た人で、10人に一人とまでは行きませんが、4Kテレビを選んでいると言うことです。

                      このような中で、パナソニックが同社初の4Kテレビ、TH-L65WT600を発売しました。
                      え、パナソニックはまだ4Kテレビを出していなかったの?と思われる方もおられるかと思います。
                      ソニー、シャープ、東芝をはじめ、国内の主なメーカーが次々と新製品を発売しているのに対し、2周回遅れくらいのイメージに感じます。
                      いろいろな記事が書かれていますが、パナソニックはHDMI2.0の決定を待っていたというのも理由の一つのようです。
                      HDMI2.0は従来のHDMI1.4が24p(4096x2160)、あるいは30p(3840x2160)しか対応していなかったのに対し、60pに対応しています。
                      来年(2014年)から始まる4K試験放送は60pですので、HDMI2.0を搭載したTH-L65WT600はこれに対応できるわけです。
                      目先の商売を捨てても、将来に対応できない商品は発売しない、という「ユーザーサイドに立った素晴らしい決定」に見えます。

                      そうすると、今まで販売されてきた他社の4Kテレビは60pに対応できないように聞こえますが、実はそうではありません。
                      先行他社は既に4K/60pに対応するバージョンアップの案内を始めています。
                      即ち、60pはパナソニックのTH-L65WT600でしかできない、というわけではありません。

                      TH-L65WT600の特長は、同じ60pでも4K/60p/8bit/4:4:4に対応できる点にあります。
                      4:4:4とは、輝度信号と色信号の割合で、最初の4が輝度信号、後の2つが色信号を表します。
                      人間の目は、色信号は輝度信号ほど敏感でないことから、色信号を減らして伝送したり記録されたりすることが多々あります。
                      例えば4:2:2というのは色信号情報を半分にしています。
                      4:4:4というのは、色信号を削っていない、完全な色情報を持っていることを示します。
                      TH-L65WT600が4:4:4に対応できるのは、18Gbpsまで対応できるHDMI2.0準拠のハードウエアを積んでいるからです。
                      前バージョンであるHDMI1.4のハードウエア(10.2Gbps)を積んでいる従来の4Kテレビでは、60pに対応するためには、4:2:2から更に色情報を削った4K/60p/8bit/4:2:0になってしまいます。
                      同じ60pでもここが異なるわけです。

                      もう一つの特長は、DisplayPort1.2aを搭載していることです。
                      DisplayPortとは、AV業界主導で決めたHDMIに対し、PC業界で決めた次世代デジタルインターフェースの規格です。
                      DisplayPortは標準サイズとミニサイズがあり、ミニサイズはMacBook ProでおなじみのThunderboltのコネクタと同じです。
                      TH-L65WT600がDisplayPortを搭載した理由は、ゲーム用途としてもTH-L65WT600を売り込みたいということのようです。
                      動きの早いゲームでは60pは大きなアドバンテージです。
                      これに対応するには、PCで普及すると思われるDisplayPortが適していると言うことです。

                      ところで、最近急に話題になっているのが4K対応PCです。
                      東芝のdynabookは4Kロゴ付ですし、2013末モデルのMacBook ProもHDMIから4K(3840x2160)出力できることを謳っています。
                      これは、搭載しているHDMIから3840x2160の4K出力ができるようになったと言うものです。
                      今までは1920x1080がHDMI出力の最高解像度でした。
                      確かに4K出力が可能になったのですが、これは60pに対応したと言うことではなく、3840x2160/30p止まりです。
                      従って、4Kでゲームをプレイしても、接続した4Kテレビ上では、動きが早いとカクカクします。

                      TH-L65WT600の3つ目の特長は、この30p信号を120pに補間する「4Kフレームクリエーション」機能が付いていることです。
                      これにより、30pのカクカクする映像も滑らかに表示されます。
                      60pの信号をも120pに補間するというのですから、60pでも満足していないと言うことでしょうか。

                      こうして見ると、TH-L65WT600は結構力の入った4Kテレビであることが分かります。
                      特に4K/60p/8bit/4:4:4対応は、コンテンツ制作者に対して、オフエア(放送以外)のコンテンツの作り方も示唆しているように思われます。
                      4K放送だけを考えれば4:2:0でいいのですが、今後可能性のある4Kパッケージコンテンツや、そのような制約の無いネット配信では更にクオリティの高い4:4:4コンテンツが出てくる可能性も十分考えられます。
                      そういう意味でTH-L65WT600は興味深い4Kテレビといえます。

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